コラム
» 2018年10月31日 11時00分 公開

5分で知るモバイルデータ通信活用術:「iPhone XS/XS Max」の最高通信速度は?/ついに始まった「WiMAX」終了へのカウントダウン (1/3)

iPhoneとしては初めて“ギガビット級LTE”に対応した「iPhone XS」と「iPhone XS Max」。キャリアによっては下り最大1Gbps(理論値)以上の速度が出る設計です。では、日本の大手キャリアで使うと、どのくらいの速度が出るのでしょうか……?

[島田純,ITmedia]

iPhone XS/XS Maxの最高通信速度は……?

 Appleが9月に発表した「iPhone XS」「iPhone XS Max」「iPhone XR」。これらのうち、iPhone XS/XS Maxは「ギガビット級LTE」に対応していることをアピールしています。ここでいう「ギガビット級LTE」とは、下り通信速度が「1Gbps」に対応していることを意味しているようです。

(記事中の最高通信速度は全て理論値)

Webサイトにも書いてある「ギガビット級LTE」 iPhone XS/XS Maxはギガビット級LTEをサポート(Webサイトの仕様表より)

 他社のAndroidスマートフォンでは、ハードウェアとして対応する理論上の最高通信速度を仕様に明記することも珍しくありませんが、iPhoneでは「使用する場所の条件および通信事業者によって変わ」るという理由で明記していません。

 では、日本国内の各キャリアにおける下り最高通信速度はどれほどのものなのでしょうか。2017年の「iPhone X」「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」も含めて比較してみました。

下り速度 各キャリアにおける下り最高通信速度(理論値)

 国内キャリアでは、残念ながら1Gbps超は達成できていませんが、NTTドコモとau(KDDI・沖縄セルラー電話)では、従来機種よりも下り速度が高速化しています。一方で、ソフトバンクも従来よりも高速化しているものの、他キャリアと比べて増加幅は小さく、最高速度も低めです。いずれにせよ、国内キャリアで使うiPhone XS/XS Maxは「ギガビット級LTE」に対応しているというのは厳しい状況です。

 ただ、iPhone XS/XS Maxは送受信に使うアンテナを増やす「4×4 MIMO」に対応していて、通信が混雑しているエリアではデータのやりとりがしやすくなるため、日常的に利用するデータ通信品質が底上げされるというメリットはあります

Androidスマホと比べると「遅め」(理論値ベース)

 ドコモとauではiPhone XS/XS Maxにおける下り通信速度の増速効果は大きいですが、Androidスマートフォンと比べるとまだ「遅め」です。

 ドコモの2018年冬モデル(と2018年夏モデル)の一部機種では、下り最大988Mbpsの通信に対応しています。しかし、iPhone XS/XS Maxは下り最大844Mbpsと、実に144Mbpsの差が付いています(いずれも東名阪エリアにおける最高値)。

ドコモの最高通信速度 ドコモのAndroidスマートフォンの一部機種では、下り最大998Mbps対応サービスを提供中

 他キャリアのAndroidスマホについても、auは下り最大958Mbps、ソフトバンクは下り最大774Mbpsの通信に対応している機種があるため、やはりiPhone XS/XS Maxが最速というわけではありません。

 ちなみに、ドコモにおいてiPhone XS/XS Maxの下り最大844M〜738Mbpsエリアを検索してみると、首都圏のターミナル駅付近ではサービスが提供されているものの、全体としては都心部から少し離れた場所が先行してエリア化されている印象です。

 都心部での下り最大844Mbps対応エリアも順次拡大する方針であるとは思いますが、現時点では「最新機種は通信速度も速い!」と期待しすぎると、場所によっては恩恵にあずかれずガッカリしてしまう可能性があるので注意しましょう。

ドコモの速度別マップ ドコモの速度別マップ(iPhone対応版)。高速通信に対応しているエリアはむしろ都心から離れた場所が多い
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