夜景の季節がやってまいりました。
夜景撮影で気をつけることはただ1つ。無理して寒さをこらえて風邪を引かないこと。インフルエンザがはやる昨今、皆様お気を付けください。げほごほがほ。
で、毎年、スマートフォンカメラを観てると、その年の注目すべきトレンドが浮かび上がってくるわけで、今年(2018年)は「夜景」。
Huaweiが「HUAWEI P20 Pro」で先鞭をつけ、iPhoneも何気なく今年のモデルで夜景にぐっと強くなり、秋にGoogleの「Pixel 3 XL」が夜景モードを投入。
ITmediaのおまえのレビューでPixel 3の夜景モードに触れてなかったやんけ……と思われた方、実はレビューしたときはまだ「夜景モードが実装されてなかった」んだよー(11月中旬のカメラアプリのアップデートで搭載された)、わたしも夜景モード使ってみたかったよー、というわけで、今回は2018年冬商戦のハイエンドスマホによる「夜景&イルミネーション対決」である。
ひたすら夜の写真ばかり続きますのでお楽しみに。
まずは順番に各機種の紹介から。
3つのカメラとライトが四角く並んでいるデザインがすごく印象的な「HUAWEI Mate 20 Pro」。トリプルカメラが目立つけれど、前モデルの「HUAWEI P20 Pro」から夜景モードがすごい。
夜景モードで撮ると「4秒じっとしてなきゃいけない」(3秒のこともあれば10秒以上のこともあるけど、まあだいたい4秒くらい)という斬新な機能で、設定を変えて何枚も撮って合成することでブレもなくダイナミックレンジが広い夜景を撮れるのだ。
通常の写真モードで外が十分暗いと、AIが「夜景で撮った方がいいと判断すると自動的に夜景モードと同等になる」が、ここは手動で夜景モードでも撮ってみた。
夜景モードは数秒かけて撮るが、三脚は特に不要。息を止めて端末を動かさないようじっと持っていればあとはアプリ側で何とかしてくれる。
シャドウ部をぐっと持ち上げてライト以外も明るく捉えつつ、ハイライト部も抑え、HDR(高ダイナミックレンジ)で撮ったっぽい夜景になっている。
「都市部の明るい夜」を表現してくれるイマドキの夜景を撮れると思っていい。
デュアルカメラ全盛期にシングルカメラでもこれだけできるんだと示した注目のモデルが「Pixel 3 XL」。膨大な学習結果を元に、絵を作っていく様は、スマホカメラ界の“ゲームチェンジャー”になりそう。
先述の通り、アプリアップデートで夜景機能が追加されたためか、夜景モードはモード選択の「その他」にある。夜景モードがない人は、カメラアプリをアップデートすること。
非常に暗い場所では「夜景モードを使いませんか?」的なガイドが表示されるので、それをタップして切り替えてもいい。
夜景モードでは複数枚撮影して合成するが、Mate 20 Proほどは待たされない。1秒くらいじっとしてればOK。
この作例だと違いは分かりづらいけれど、もっと暗い場所になると目に見えて差が出るのでお楽しみに。
縦にカメラが並んだデュアルカメラの「iPhone XS」。「iPhone XS Max」じゃなくてXSなのは……単にわたしがこっちを持っているから。他の端末が大画面モデルなだけに画面が小さく感じるけれど、まあしょうがないですな。
iPhone XSは特に夜景モードは持たないが、新機能「スマートHDR」がよく効くので、夜景にも強くなっている。
HDRがかかるとハイライト部の白トビが抑えられてなかなかきれいな夜景になる。
6.4型の巨大なディスプレイを持ちつつ左右のベゼルがないベゼルレスディスプレイと内蔵のSペン(これがめちゃよくできている)を持つGalaxyのフラグシップモデルで、広角と望遠のデュアルカメラを持っている。
Galaxy Note9には独立した「夜景」モードはなく、「自動」が夜景かどうか判断するようになっている。上の例では、この明るさなら夜景モードにするまでもないと判断したようだ。HDRがオンになっている点には注目。
ソニーモバイルコミュニケーションズの最新モデル「Xperia XZ3」。シングルカメラだが、何しろセンサーもグループ内で開発しているソニーだし、いくつかの会社が「AI搭載」とうたう何年も前から普通に「シーン自動認識」をしていて、暗いと自動的に夜景と判断される。
面白いのは、シーン13種類+コンディション4種類の組み合わせを持っていること。例えばカメラが手持ちだったり、被写体が動いていると判断されると、シャッタースピードが速めになりISO感度も上がる。
カメラが固定されている夜景と判断されると画質がグンと上がるのだけれど、他の端末に比べるとシャドウ部が暗めで、街が暗い印象になる。
夜景としては間違ってないが(ちょっと暗部の色が気になるけど)、昨今、都会的な明るめの夜景が流行ってることもあってちょっと残念かな、と。
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