ファミリーマートは7月1日、スマートフォンアプリ「ファミペイ」の配信を開始する。ファミリーマートで使える電子クーポンの配信、電子レシートの閲覧や各種コンテンツを楽しむ機能の他、独自のコード決済機能「FamiPay(ファミペイ)」も利用できる。8月には商品を通常より安価に購入できる「FamiPay回数券」、11月には提携ポイントプログラムとの連携も開始する予定だ。
これに合わせて、7月1日までに順次、一部店舗に設置しているセルフレジにおいてFamiPayを含むコード決済に対応する改修を行う。
【追記:15時40分】アプリとサービスの詳細と提供の狙い、キャンペーン情報を追記しました。それに伴い、既存の文章も一部修正しています
ファミペイアプリは、既存の「ファミリーマート」アプリを更新する形で提供する。新アプリの配信は6月30日の夕方以降順次始まる予定で、ファミリーマートアプリをインストール済みの場合は、アップデートをかけるとファミペイアプリに置き換えられる。
ファミペイアプリの主な機能は以下の通り。
既にアプリを使っているユーザーも含め、会員証とそれにひも付く機能(FamiPayや電子クーポンなど)の利用には会員登録が必要となる。会員登録時にはSMS(ショートメッセージ)を使った認証を行うため、携帯電話番号が必要となる。
なお、会員登録は7月1日0時から受け付ける。
ログインすると、アプリのトップ画面に会員証のバーコードが表示される。このバーコードをレジで提示すると、以下のサービスを利用できる。
電子クーポンやFamiPay回数券(詳細は後述)は、利用したいものをあらかじめアプリで選んでセットする形態を取る。電子クーポンは「商品の割り引き」と「商品の引き換え(無料提供)」の両タイプが存在し、FamiPay以外の支払い方法(現金、各種カード、電子マネーなど)と併用することができる。
提携ポイントプログラムとの連携は、ファミペイ会員証と各ポイントプログラムのアカウントとのひも付けによって実現する予定。ファミペイ会員証のバーコードを提示すれば、ひも付けたポイントプログラムのポイントをためたり使ったりできるようになる見通しだ。
電子レシート機能を使うと、ファミリーマートでの買い物の履歴をスマートフォン上で確認できる。支払いの完了後、ほどなく反映されるという。
FamiPayは、ファミペイアプリで使えるプリペイド(前払い)式の決済サービスで、ファミリーマートの店頭の他、ネット通販「Kaema(カエマ)」でも利用できる。バリューイシュアー(残高保有事業者)は、ファミリーマート子会社のUFI FUTECH(旧ファミマ・ドット・コム)が担う。
FamiPayを利用するにはファミペイアプリからの手続きが必要。ただし、会員証バーコードの下にある「FamiPayを利用する」をタップし、決済用の暗証番号を登録するだけなので簡単だ。
手続き後、FamiPayを使う場合は会員証バーコードの下に出る「FamiPayを使う」スイッチをオンにする。使いたくない(クーポンなどのみ利用する)場合はオフにすれば大丈夫だ。
FamiPayで決済すると、物販の場合は支払い金額200円につき1ボーナス(ポイント)、収納代行またはFamiポートサービスの支払いには1件につき10ボーナスの「FamiPayボーナス」が付与される。1ボーナスは1円相当で、FamiPayの残高にチャージして買い物に使うことができる。その他、キャンペーンなどで期間限定で使えるFamiPayボーナスが付与されることがある。
FamiPayは以下の支払いには対応しません。
FamiPayの残高チャージはファミリーマート店頭での現金チャージの他、FamiPayボーナスによるチャージ、クレジット機能付きの「ファミマTカード」によるチャージに対応している。ファミマTカードを使う場合は残高不足時のオートチャージも設定可能だ。2019年秋をめどに銀行口座からのチャージにも対応する予定だが、クレジット機能付きファミマTカード以外のクレジットカードやデビットカードでのチャージには対応する予定はない。
FamiPay回数券は、ファミリーマートの商品を購入できる電子チケットで、「ファミカフェの回数券がほしい」(植野大輔デジタル戦略部長)という来店客のニーズに応えたもの。ただし、ファミカフェ以外の商品の回数券も登場する予定だ。
その名の通り、この回数券はFamiPay残高を使って購入する。一般的な回数券と同様に「商品10個分の価格で11個の商品と引き換えできる電子チケットが発行される」といったイメージとなる。チケットは自分で使うのはもちろん、メールなどで知人に送ることもできる。
FamiPayは外部加盟店の開拓も視野に入れているが「具体的に(導入先が)決まっているわけではない」(植野部長)。
ただ、業務提携先であるドン・キホーテやユニーに導入してもらいたいという意向は持っているようだ。
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