シャープの「AQUOS R3」が搭載するデュアルカメラは他社とはひと味違う「超広角カメラは動画用、メインカメラは静止画用」の分担式。前年の「AQUOS R2」から受け継いだ構成なのだけど、これがなかなかユニークに進化していて面白いのである。
一番大きな進化は、イメージセンサーを2000万画素から今のスマホ用標準画素数ともいえる約1220万画素に落としてきたこと。暗所に強くなった上に、デュアルピクセルセンサーでAFがより高速になった。
もう1つはAI関係。シャープといえばAIで、カメラでもAIが大活躍している。「人間が楽をして、ただ撮っていれば、後はAIがやってくれる」的な感じがいい。カメラ機能はシンプルで撮るだけなんだけど、実はその後でAIがいい感じにしてくれるっていうわけだ。
AQUOS R3のカメラはR2と同じく2つ。上が動画専用の超広角、下が標準カメラ。
標準カメラ(メインカメラ)は約1220万画素でレンズはF1.7。AQUOS R2よりちょっと明るくなった。焦点距離は35mm判換算で約26mm。もちろん光学式手ブレ補正付き。まあ広角寄りのスマホカメラのスタンダードだ。
まずは静止画から。カメラを起動したら最初にセッティングをチェック。インテリジェントフレーミングやオートHDRはオンに、ガイド線も入れておくといい。
そしてまずはいつものガスタンクから。ちょっと天気が悪くてもやっとしちゃったけど、そこは梅雨時ということで勘弁を。カメラ機能は「AI AUTO」にさえしておけば、めちゃシンプルなんだなぁというのを分かってもらえればいい。
やはり青空ものが欲しいよねってことで、青空+花。花の名前は聞かないでください。苦手なのです。取りあえず青空も緑もほどよく鮮やかで、しかも鮮やかさがウソくさくないのがポイントかな。
もう1つ、古くて昭和な雰囲気を醸し出している団地を。青空との対比がよかったので。でも傾いてしまった。
まあこれはわざとなんだけど、あるよね、そういうこと。そんなときはフォトアプリを開くべし。サムネイルにアイコンが付いているはず。
これが「インテリジェントフレーミング」機能。撮影したとき、AQUOS R3内のAIとやらが「もっといいフレーミングがあるよ」って補正してくれるのだ。例えば傾いていたら直してくれる。
2つセットになっていて「おすすめ画像」ってのが自動的に修正されたもの。確かに真っすぐになっている。これを使えばいいのだ。
AQUOS R3の特徴は、こういう「AIがそっと直してくれるので、そっちの方がよければ使ってね」という親切設計なのだ。
「どんな構図でどうとるかはオレが決める。AIにとやかくいわれる筋合いはねぇ」って人は他の端末が向いているけど、たいていの人はそうじゃないし。まあ、以前からある機能なんだけど、特徴的なので取り上げてみた。
AIシリーズ、次は「料理」。言うまでもなく料理認識機能が付いているのだけど、それがかなり優秀なのだ。白い皿に白いかき氷って普通はもうちょっと暗く写ってかき氷らしさが失われがちなのだけど、しっかり白くキレイに撮れている。
ちなみにこれ、ハニーナッツ。冷たくてふわっとして細かくて甘い氷と、常温でちょっと塩気のあるナッツの組み合わせが絶妙すぎて幸せでした。
例えばこれも、全体に色が淡くてお皿に光が反射しているので、オートできれいに撮るのは難しいのだけど、AQUOS R3の料理認識機能は優秀だ。
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