タクシー配車サービス「DiDi」が国内サービス開始から1周年 「PayPayでタクシー代半額キャンペーン」を実施：対応都市数は上方修正

[井上翔，ITmedia]

　DiDiモビリティジャパンのタクシー配車アプリ「DiDi（ディディ）」が、9月27日にサービス開始1周年を迎える。それに合わせて同社では、同日から10月31日まで「PayPayならDiDiのタクシーが半額で乗れちゃうキャンペーン！」を実施する。

キャンペーンの発表に臨むDiDiモビリティジャパンの菅野圭吾副社長（左）とPayPayの馬場一副社長

キャンペーンの概要

　このキャンペーンは、DiDiアプリから配車注文をする際にクーポンコード「PAYPAY」を入力し、支払い方法として「PayPay残額」を選ぶと、乗車運賃が自動的に最大で半額割り引かれる。割り引きは1日1回、2000円までとなり、DiDiアプリで使える他のクーポンとは併用できない。

事前にクーポンコードを適用した上で、支払い方法にPayPayを指定する必要がある

DiDi対応タクシーはいつも通りに支払い処理をする。利用者側は、下車時の決済で半額（最大2000円）が割り引かれる

　なお、このキャンペーンは割り引き総額が2億円に達した時点で期間前でも終了する。その他、以下のような制約がある。

• 車内でPayPay決済をした場合は対象外（事前にアプリで決済指定する必要あり）
• PayPay残額以外での支払いは対象外
• 車種選択機能（一部地域で利用可能）を使った場合は対象外
• 他のクーポンやキャンペーンとの併用不可（※）
• タクシー会社によっては「迎車料金」がかかる場合がある

※ 適用可能なクーポンやキャンペーンが複数ある場合は、割り引き額が最大となるものを適用。割り引き額が同一のクーポンやキャンペーンが複数ある場合は、有効期限の近いものから適用

キャンペーンは割り引き総額が2億円に達した段階で終了する

2019年度内に対応都市を20まで拡大

　DiDiによるタクシー配車は、9月25日現在12都道府県でサービスを提供しており、10月9日からは新潟県でもサービスを開始する予定となっている。DiDiモビリティジャパンでは、4月時点で「2019年度内に13都市（都道府県）でのサービス開始」を目標として掲げていたため、ある意味で5カ月前倒しで達成することになる。

　9月25日の発表会で、同社の菅野圭吾副社長はこの目標を「20都市（都道府県）」に上方修正し、さらなるエリア拡大に努めることを明らかにした。

10月9日に新潟県でサービスインすることで、4月に発表した目標を達成するので……

2019年度内目標を「20都市（都道府県）」に上方修正

　さらに、時期は未定ながら乗車前に運賃が決まる「事前確定運賃」に対応する方針も明らかにされた。現在、国土交通省と協議を進めつつ、実装に向けた検討を進めているという。

事前確定運賃にも対応予定だが、対応時期は未定

ドライバー向けアプリも改善

　一方、DiDiモビリティジャパンでは、タクシードライバー向けの配車アプリ「DiDiドライバー」の改善も進めている。

　ゼンリングループとの業務提携により、9月25日からゼンリンデータコムが提供する高機能ナビゲーションアプリ「Z-NAV（ゼットナブ）」をDiDiドライバー内で使えるようになった。「アプリのナビ機能をもっと正確にしてほしい」というタクシードライバーの要望に応えた形だ。

　今後、DiDiモビリティジャパンとゼンリングループは、MaaS領域におけるデータコンテンツの利活用、ユーザー向けアプリの共同開発など提携を深めることを検討している。

DiDiドライバーで利用できるようになったZ-NAV

今後の提携の検討内容

菅野副社長（左）とゼンリンデータコムの清水辰彦社長（ゼンリン取締役）

　DiDiドライバーでは、2019年中に過去のデータを元にした「需要予測ヒートマップ」も提供する予定だ。

需給予測ヒートマップも2019年内に提供予定