規制対象外でも動きあり――複数のMVNOが「解約金」を10月1日から値下げまたは撤廃 状況を簡単にまとめてみた

» 2019年09月27日 20時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 10月1日に改正電気通信事業法と、関連する総務省令やガイドライン類(以下まとめて「改正法令」)が施行される。これに合わせて、複数のMVNOが「解約金(契約解除料)」を値下げ、または撤廃する動きを見せている。

 この記事では、9月27日までに発表された、解約金にまつわる主なMVNOの動きを簡単にまとめる。

(記事中の価格は特記のない限り税別)

UQ mobile(UQコミュニケーションズ、UQモバイル沖縄)

 UQコミュニケーションズ、UQモバイル沖縄のMVNOサービス「UQ mobile」では、10月1日から提供する「スマホプラン」において解約金を撤廃する。

 なお、UQコミュニケーションズはKDDI、UQモバイル沖縄は沖縄セルラー電話の特定関係法人であるため、10月1日以降は「解約金の上限1000円」の規制対象に含まれる。

「特定関係法人」とは?

 「特定関係法人」は、法律や政令により「特殊な関係」があると指定された法人(企業)のこと。

 今回の改正法令ではMNOに対して、その子会社または関連会社であるMVNOが「特定関係法人」とされている。


BIGLOBEモバイル

 ビッグローブのMVNOサービス「BIGLOBEモバイル」では、10月1日以降に新規契約(サービス開始)された音声通話サービスについて、最低利用期間内の解約金を1000円に値下げする。同日以降に新規契約した契約については、MNP手数料を期間を問わず3000円とする。

 なお、ビッグローブはKDDIの特定関係法人であるため、10月1日以降は「解約金の上限1000円」の規制対象に含まれる。

BIGLOBEモバイル BIGLOBEモバイルは、9月27日に改定を発表した

LINEモバイル

 LINEモバイルのMVNOサービス「LINEモバイル」では、10月1日以降に新規契約(利用開始)される音声通話SIMについて、最低利用期間内の解約金を1000円に値下げする。

 なお、LINEモバイルはソフトバンクの特定関係法人であるため、10月1日以降は「解約金の上限1000円」の規制対象に含まれる。

IIJmio(インターネットイニシアティブ)

 インターネットイニシアティブ(IIJ)のMVNOサービス「IIJmio」では、10月1日以降に新規契約される音声SIMについて、最低利用期間内の解約金を1000円(不課税)とする。

 なお、IIJは回線契約数が100万件を超過するMVNOであるため、10月1日以降は「解約金の上限1000円」の規制対象に含まれる。

MVNOの回線契約数について

 今回の改正法令における「回線契約数」は、MVNE(MVNOの運営を支援する事業者)として他のMVNOに提供している分は除いて算出している。


mineo(オプテージ)

 オプテージのMVNOサービス「mineo」では、10月1日以降に新規契約される音声SIMについて、MNP転出に伴う解約金を撤廃する(MNP転出を伴わない解約については元から解約金がかからない)。

 一方で、同日以降のMNP転出手数料は3000円に値上げされる。

 なお、オプテージは回線契約数が100万件を超過するMVNOであるため、10月1日以降は「解約金の上限1000円」の規制対象に含まれる。

楽天モバイル

 楽天モバイルのMVNOサービス「楽天モバイル」では、10月1日以降に新規契約される通話SIMについて、最低利用期間と解約金を撤廃する。

 なお、楽天モバイルは10月1日以降MNOとして事業を行う上、MVNOとしても回線契約数が100万件を超過しているため、10月1日以降は「解約金の上限1000円」の規制対象に含まれる。

NifMo(ニフティ)

 ニフティのMVNOサービス「NifMo」では、10月1日から音声通話対応SIMカードにおける最低利用期間と解約金を撤廃する。9月30日までに契約した分も対象だ。

 なお、ニフティは回線契約数が100万件未満のMVNOなので「解約金の上限1000円」の規制対象に含まれないが、自主的に対応したことになる。

b-mobile(日本通信)

 日本通信のMVNOサービス「b-mobile」では、10月1日から音声サービスについて、最低利用期間および解約金を撤廃する。9月30日までに契約した分も対象だ。

 なお、日本通信は回線契約数が100万件未満のMVNOなので「解約金の上限1000円」の規制対象に含まれないが、自主的に対応したことになる。

日本通信 日本通信も9月27日に改定を発表した

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