総務省は4月3日、テレコムサービス協会、電気通信事業者協会(TCA)、日本ケーブルテレビ連盟、日本インターネットプロバイダー協会の4団体に対し、「新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴う学生等の学習に係る通信環境の確保に関する要請」を行った。学生が遠隔学習などでデータ通信を多用することを見越して、各団体の加盟企業に対して通信容量制限について配慮するように周知を求めている。これを受けて、一部の通信キャリアにおいて対応する動きが出ている。
【追記:16時】ソフトバンクが「ソフトバンク」「Y!mobile」における対応策を発表したため追記しました
今回の要請は、谷脇康彦総合通信基盤局長の名義で発出された。谷脇局長が各団体の加盟企業に周知を求めた事項は以下の2つ(原文通り)。
簡単にいえば、遠隔学習などで学生がデータ通信をすることが増えることに対する支援措置を講じることと、支援措置の内容とネットの使い方を対象者に分かるように伝えることを、各団体の加盟企業に求めるように促している。
谷脇局長からの要請を受けて、各団体の加盟企業も対応策を発表し始めた。主に大手キャリアが表明した対策を以下にまとめる。(追加があれば更新予定)
NTTドコモは、4月1日時点で25歳以下のユーザー(※1)を対象に、4月1日から5月31日までの「1GB追加オプション」「スピードモード」の購入について、50GB(5万円相当)まで無償化する。
5Gギガホ(※2)を除く現行プランの他、スマートフォン、タブレット向けの「カケホーダイプラン」「カケホーダイライトプラン」「シンプルプラン」「データプラン」を契約しているユーザーが対象で、追加の申し込みは不要だ。
ただし、スピードモードへの申し込み、あるいは1GB追加オプションの購入手続きは必要となる(請求確定まで減算前の料金が表示される)。また、4月以降の新規契約分については、処理の都合で翌々月請求分での減算となる場合がある。
(※1)契約者の年齢、または利用者として登録されている人の年齢(以下、他キャリアも同様)
(※2)5Gギガホは現在、キャンペーンで容量無制限としている
auは、3月31日時点で25歳のユーザーを対象に、4月1日から4月30日までの「データチャージ」の購入について、50GB分(5万円相当)を無償とすると同時に、テザリングオプションを全プランで無償利用できるようにする。
5G/4G LTEサービスのスマホ、ケータイ、タブレット向けの料金プランのほとんどが対象で、追加の申し込みは不要だ。ただし、データチャージを利用可能な状態であることが条件で、チャージ分はいったん購入手続きを取る必要がある。
なお、テザリングオプション料金はいったん発生するが、翌月(5月)利用分の請求から減算される。また、データチャージについても、月の後半に行った分については翌月利用分からの減算となる場合がある。
ソフトバンクとウィルコム沖縄では、「ソフトバンク」「Y!mobile」両ブランドの25歳以下のユーザーを対象に、4月3日から4月30日までの「追加データ購入」「快適モード(オートチャージ)」について、50GB(5万円相当)まで無償化する。追加の申し込みは不要だ。ソフトバンクブランドについては当該期間のテザリングオプションも無償提供するが、未加入者は申し込みが必要となる。
ただし、快適モードの申し込みや追加データ購入の手続きは必要となる。また、データシェアを利用している場合、無償化される容量はシェア回線全体で50GBまでとなる。テザリングオプションの無償化措置について、一部ユーザーは翌月(5月)利用分での返金処理となる場合がある。
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