まだまだ続く「ahamo(アハモ)」の余波/携帯電話料金はどう示すべきなのか?Mobile Weekly Top10

» 2020年12月14日 19時55分 公開
[井上翔ITmedia]

 ITmedia Mobileにおける1週間の記事アクセス数を集計し、その上位10記事を紹介する「ITmedia Mobile Weekly Top10」。今回は2020年12月7日から2020年12月13日までの1週間について集計し、まとめました。

ギガプラン上限設定オプション ドコモが2021年2月18日から提供を開始する「ギガプラン上限設定オプション」

 前回のランキングに引き続き、今回もNTTドコモの「ahamo(アハモ)」がランキングに影響しています。アクセス数の1位は、ahamoに次いでドコモがリリースした「ギガプラン上限オプション」について伝えた記事で、ahamoに影響されたとされる他キャリアの動向を伝える記事もトップ10入りしています。

 ギガプラン上限オプションは、「5Gギガライト」「ギガライト」の料金を「ステップ1」(月間1GBまで税別1980円)で自動的に止めてくれるというもので、無料で利用できます。今後予定している両プランの見直しの“先手”を打って発表されたものと思われますが、「とにかく容量を使わないから安く済ませたい」という人には利便性の高いオプションといえます。

東海林副社長 au 5G向けの「データMAXプラン 5G」シリーズにAmazonプライムをバンドルしたプランを追加する旨を発表したKDDIの東海林崇副社長

 今回のランキングでは、au(KDDIと沖縄セルラー電話)が発表した「Amazonプライム」とのバンドルプランに関する記事が3つトップ10入りしました。

 このプラン自体はAmazonプライムを既に利用している人、あるいはこれから利用しようとしている人には一定のメリットがあるものです。とりわけ、「データMAX 5G Netflixパック」と「データMAX 5G ALL STARパック」については追加料金なしでAmazonプライムが付帯するようになるため、利用しない手はありません(プラン変更は必要です)。

 しかし、ドコモがインパクトの強い発表をした後に発表会を開催することになってしまった上に、発表会の際にアピールされた料金が「適用可能な割引を最大限適用した場合の、契約翌月から6カ月間」のもので割引前の料金が一切示されなかったことから「炎上」することになってしまいました。

 auに限らず、ドコモやソフトバンクも発表会では「適用できる割引を最大限適用した場合の、一定期間における料金」をアピールしています。このアピールの仕方には「適用できる割引が誰でも適用できるとは限らない」「本来の価格が不明瞭」という問題があり、特に後者が問題です。

 TVの通販番組を見ていると、最初に割引前の価格を出した上で、その後割引を積み重ねていって「何と、○円です!」と最後に割引後の価格を提示するパターンが一般的です。これならおトク感を一層得やすい上、(一応は)本来の価格も示されるので誠実といえます。

 今の大手キャリアの宣伝では、全員がこうなるとは限らない料金を前面に出して、本来の料金はよく分からないようになっています。その価格を期待してWebサイトを見たりショップに行った結果、その値段にはならないときの“ガッカリ感”は半端ないでしょう。

 一番マスに訴求できるTVCMを考えると、15秒以内に「割引を積み上げる宣伝」をするのは難しいかもしれません。しかし、大手キャリアは今回の「炎上」を機に、消費者に訴求する方法について再考すべきです。

 今後、ドコモは「(5G)ギガホ」「(5G)ギガライト」の見直しを発表する予定です。まさか、「全員がこうなるとは限らない料金」だけをアピールするなんてことはないですよね……?

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