「Android System WebView」「Chrome(Android版)」に不具合 Google純正アプリを含めて広範囲に影響 困っている人は「Google Play」から更新を

» 2021年03月23日 19時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 3月23日、多くのAndroidアプリにおいて急に起動できなくなったり、強制終了したりする不具合が発生した。この不具合が発生した場合は、Google Playストアから「Android System WebView」(以下「WebView」)や「Chrome」を最新版にアップデートすることで解消できる。

WebViewとChromeのアイコン Android System Webview(左)とAndroid版Chrome(右)に起因するアプリの不具合が発生

どんな不具合?

 今回の不具合は、WebViewやChromeの機能を利用するアプリが起動直後、あるいは特定の操作を行うことで強制終了するというものだ。コミュニケーションアプリ、スマホ決済アプリ、ゲームアプリなど、非常に幅広いアプリに影響が出ている。

WebViewとは?

 WebViewは、その名の通り他のアプリにWebコンテンツの表示(Webブラウザ)機能を提供するためのシステムアプリで、Chromeと同様に「Chromium(クロミウム)」というWebブラウザをベースに開発されている。

 最近のスマホアプリは、ユーザーインタフェース(UI)をWebコンテンツと同じ方法で構築していることがある。アプリ内の「ヘルプ」や「サポート」機能でWebコンテンツそのもの(HTMLファイルなど)を表示することもある。しかし、UIやWebコンテンツの表示をするためだけにアプリ内にWebブラウザのプログラム(コード)を組み込むことは効率が悪い。

 そこで、多くのアプリはUIやWebコンテンツを表示するために“裏側”でWebViewやChromeを呼び出す。あくまでも裏側で行われていることなので、アプリのユーザーがそのことを意識する場面はそれほど多くない。

WebViewの情報 WebViewは、もっぱら他のアプリから呼び出されるアプリである。ユーザーが存在を意識することはほとんどないが、Androidアプリの多くにとっては欠かせない“重要”なアプリである

原因と対応策は?

 不具合の原因は、3月23日早朝(日本時間)に行われたWebViewとChromeのアップデートだ。アップデートに何らかの不具合があり、両アプリを利用するアプリに問題が波及したものと思われる。

 Googleも早期にそれを認識し、3月23日夕方(同)に両アプリを更新した。Android端末で急にアプリが起動できなくなったり強制終了したりするようになった場合は、Google Playストアから両アプリの最新版をインストールすることで不具合を解消できる。

更新 急にアプリが起動できなくなったり強制終了を繰り返したりするようになった場合は、WebViewとChromeを更新しよう

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