EVRC【いーぶいあーるしー】

【国内記事】 2001年11月19日更新

 EVRC(Enhanced Variable Rate Codec)はcdmaOneで用いられている音声符号化方式(音声をデジタル信号に変換する方式)。1997年に EIA/TIAの標準規格(IS-127)となった。

 EVRCは「可変速符号化」と「ノイズ・サプレッション」という技術を用いて高音質を実現する。

 可変速符号化とは,デジタル信号変換時の圧縮率をダイナミックに変更すること。連続的に発声されている時には素早く,相手の話を聞いているだけであったり「うん」「はぁ」といった返事しかしていない時にはゆっくりとデジタル変調を行う。これによって送信するデジタル信号を極力少なく抑えこむ。余分な信号を出さないことで,ほかのユーザー電波への干渉を抑えるのだ。

 ノイズ・サプレッションは,雑音を取り除いて送信する信号の中の音声の割合を高めること。音声のデジタル信号化の前に雑音を取り除くことで,デジタル信号中に含むことができる音声データの割合を高めるのだ。ツーカーでは「クリアボイスシステム」という名前で,PDCにこのノイズサプレッション技術を採用している。

 これらは送信側の音声変換技術であるため,cdmaOne端末側で聞く音声には影響を与えない。聞き取る側,特に相手が固定電話やPHSなどの場合には雑音も少なく,クリアな高音質の音声を聞かせることができる。もちろんcdmaOne同士で使うことを前提に考えられている。

 ただし,相手側がPDCハーフレートの場合には相性が悪く,音質が劣化する。しかし相手の音声もハーフレート独特の悪音質なのでお互い様といったところだろうか。

EVRC:圧縮後の音声情報伝送量=9.6kbps (実効部分 8.0kbps+エラー訂正 1.6kbps)

[監修:江戸川,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!