和音【わおん】

【国内記事】 2002年4月8日更新

 和音とは,高さの違う2つ以上の音が同時に響くときの音である。音楽用語であるところの三和音といえば,3つの音の響きになるが,どんな音でもいいわけではない。基準となる音(例えばド)に対し,三度音程の音(ミ)と五度音程の音(ソ)を重ねるというルールがある。このときの音をそれぞれ「根音」「三音」「五音」と呼び,三音と五音を短調や長調に置き換えることで,明るい響きの長三和音や暗い響きの短三和音などを作ることができる。

 和音はコードとも呼ばれ,使われる音の組み合わせをCやCm7などのように英数字で表したものをコードネームと呼ぶ。ポップス音楽などで譜面上に伴奏を表記するのに便利なものとして広く使われている。

 一方,携帯電話での仕様にある「和音」は,ただ単に2つ以上の音を同時に響かせることができる,音楽用語でいう「同時発音数」を指す。本来の和音そのものを正確に再現するという意味ではない。従って,3和音より40和音の方が必ずしも音がいいということにはならない。

 携帯電話で最大(2002年4月現在)の和音数を誇るのが,ツーカーの「TK11」で,PCMを使った64和音492音色の音源チップを搭載している。もちろん,64個の音を同時に再生できるわけだが,どんな曲であろうと常に最大の音数が必要とされるわけではない。1曲の中で64種類の音が扱えるというだけである。

 携帯電話側の和音数が増えると,コンテンツ側,すなわち着メロによっては複雑で高度な演奏が求められ,データの作成にも時間がかかることになる。PC用に作成されたMIDIファイルを携帯電話用に変換するだけといっても,和音数ごと(機種ごと)に異なる音楽データを作ることになり,その管理も大変だ。

 着メロの商用ダウンロードサイトに,多くの和音数を持つコンテンツがあまり見当たらないのも,こうした理由によるものだ。携帯電話の標準的な仕様として,16和音もあれば十分ということもいえるだろう。

 ところで,携帯電話でオリジナル着メロを作成する場合,入力できる和音数が少ないということがある。携帯電話が32和音に対応していても,自作の場合は3和音+コード伴奏しか入力できないなどというものだ。

 こうした携帯電話に和音数の多い自作曲を登録するには,モバイルヤマハから提供されている「Thetaコンポーザ」という便利なオンラインツールがある。PCのブラウザ上で作成したメロディを,専用サーバにアップするとともに,携帯電話にダウンロード用のURLがメールされる仕組みになっている。

 同時に再生する個々の音に対してそれぞれに音色を決めることはできないが,メロディ全体と伴奏,ベースに対する楽器の選択が可能になっている。入力したメロディをより安定したものに微調整してくれるなど,アレンジ機能が多彩なのが特徴だ。

「Thetaコンポーザ」。ヤマハ製音源チップを搭載している端末に限らず,対応端末は数多い

関連リンク
▼ モバイルヤマハ
▼ Thetaコンポーザ

[江戸川,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!