カタログには載っていないBluetooth携帯，「C413S」情報（1/2）

カレンダーが待受け画面に

　C413Sは5種類の待受け画面があらかじめ内蔵されている。C404SやC406Sはキャラクターものやロゴのみで，実用性という面ではいま一歩だったが，C413Sにはついにカレンダーが内蔵された。

カレンダー。システム関係全般を含めて，配色は2種類から選べる

　このカレンダーはスケジュール機能と連動しており，予定の入れてある日は色が変わって表示される。「N503i」のように待受け画面のカレンダーからシームレスにスケジュール機能に飛べるわけではないが（4月3日の記事参照），便利に利用できるカレンダーだ。

　EZweb＠mailはvCardのほかにiCalendar（用語）もサポートしているため，メールにデータを添付して送ることでOutlookやBecky！などのPC上のソフトとアドレス帳やスケジュールのデータをやり取りできる。もちろん，EZweb＠mail対応機同士でも可能だ。

スケジュールは週単位で一覧することもできる

メールの保管は不満

　EZweb＠mailはさまざまな機能を持ったメールシステムだ。タイトルを見てからメールの本文を受信するかどうかを決められるし，画像や音楽だけでなく，各種PIMデータを添付して送付できる。メールの転送も無料だ。

　しかしC413Sの端末内のメール保存法は少々不満。NTTドコモの機種では多くが採用しているフォルダ分け機能はないし，一覧表示した場合でも1画面に表示されるメールはたったの2通だ。色分け機能やソート，検索は充実しているが，やはりフォルダ分けができないのは残念だ。

POBoxはやはり快適

　ソニー製の携帯電話ならではの特徴が，予測文字変換機能「POBox」だ。これは文章の頭数文字を打つだけで，その後の文章を予測し，変換候補として挙げてくれるもの（6月7日の記事参照）。「SO503i」と異なり，学習が進んでも動作が遅くなることもない。

　最近の薄型の携帯電話とちがい，凹凸のはっきりしたストロークのあるダイヤルボタンを採用していることもあって，文字の入力は快適だ。細かなところでは「？」や「！」を入力するのに，SO503iや「C406S」では文字入力モードを「記号」に変換してから入力する必要があったが，C413Sでは「＊」の記号ボタンに「！」「？」が割り当てられ簡単に入力できるようになった。

　また，文字入力中にアドレス帳を参照して内容を挿入できるようになったのが意外に便利だ。「ここにメールをください。アドレスは○○○」というメールを打つことはしばしばあるが，このときにアドレス帳からメールアドレスや電話番号を選択して入力できる。

音量調節，マナーモードには改善の余地も

　細かなところでは不満もある。1つは「通話着信時」「メール着信時」「目覚ましアラーム」「スケジュールアラーム」などの場面ごとに，個別に音量が設定できないこと。NTTドコモ端末のドライブモードに当たるモードが装備されておらず，オリジナルのマナーモードを編集できるものの，実質的に利用できるマナーモードは1種類だけだということだ。

　「通話の着信音はいつもバイブレータだが，目覚ましアラームだけは大音量で鳴ってほしい」「通話着信は音が大きくてもいいが，頻繁に到着するメールの着信は小さな音で」といったニーズは確かにある。

　また，日立製のcdmaOne端末「C407H」では，ボディ側面に設けられたスライドスイッチで複数のマナーモードを切り替えられるようになっているが（5月15日の記事参照），C413Sのスライドスイッチは単にキーロックされるだけでマナーモードとの連動機能はない。

　これらの機能を搭載しているのはごく一部の機種だけだが，内蔵ソフトウェアの出来が大幅に向上しているだけに，今後の対応が期待される部分だ。

Bluetoothだけでない，高い完成度

　C413Sはジョグダイヤルを上手に利用し，アドレス帳と各アプリケーションがシームレスに連携している。ダイヤルキーによるショートカットがほとんど用意されていないため，“慣れによる高速な操作”は期待できないかもしれないが，さまざまな操作が直感的に行えるという点では非常に完成度が高い。

　「C404S」「C406S」が登場してからそれほど間がないというのに，細かなソフトウェアの改善も行われているのは見事だ。

　“Bluetooth内蔵”ということばかりが目立つC413Sだが，こうした内蔵アプリケーションの細かな改善が図られているところにも着目したい。

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[九条誠二，ITmedia]

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