携帯電話のアプリケーションはJavaでフォロー?携帯電話のソフト開発の難易度が上がる中,従来内蔵ソフトウェアだった機能を,Javaなどのプラットフォーム上に移そうという動きが出てきている。F503iSはそれを一部実践した端末だ。
携帯電話のソフト開発の難易度が上がる中,従来内蔵ソフトウェアだった機能を,Javaなどのプラットフォーム上に移そうという動きがある。 F503iSではJavaサービス「iアプリ」の機能が大きく改良された。保存件数は30〜75件と,ほかの503iシリーズに比べて圧倒的だし,実行速度もかなり改善された(8月23日の記事参照)。 iアプリに力を入れている富士通端末では,既に多くの機能が“iアプリ化”されているのをご存知だろうか。 PIM系機能の一部は既にJavaに最近の携帯電話では,スケジュール帳やメモ帳,計算機能,目覚まし時計などPIM的な機能が充実してきている(7月27日の記事参照)。しかしF503iSの場合は,その搭載方法が少々特殊だ。
見ての通り,F503iSではスケジュール帳やメモ帳,電卓までiアプリを使って搭載されている。ゲームに関しては各社iともアプリを利用しているが,N503iSやP503iSではゲームメニューから起動するようになっており,一見したところではiアプリとは分からない。 iアプリには以下のような特徴があるため,機能拡張の手段には適している。ただし,現状のiアプリに使い勝手の悪さがあるのも確かだ。
起動に多少時間がかかることを除けば,F503iSはうまく機能を搭載した。計算機などはお仕着せのものではなく,自分の好みに合ったものを選んで使えばいいし,機能のバージョンアップも容易だ。“電卓なんて使わない”という人は電卓のiアプリを消去することで,空いたメモリを有効に使えるわけだ。 ただしiアプリを利用したことで,ほかの機能との連携は取れなくなってしまっている。カレンジュールではアラームを設定していても“そのときに起動していないと”アラームが鳴らないし,N503iSのようにスケジュール内容をメールで送ることもできない。メモ帳にしても,書き込んだ内容をメールに貼り付けて送るといったことも不可能だ。
JavaやBREWなど,アプリケーションプラットフォームに期待iアプリのデメリットとして挙げた「起動に時間がかかる」「内蔵ソフトとデータのやり取りができない」という点は,実はJ-フォンのJavaアプリでは解決されている(6月26日の記事参照)。 またKDDIはアプリケーションのプラットフォームとして米QualcommのBREWを導入する予定だ。BREWでは内蔵ソフトウェアのデータだけでなく,各種ハードウェアの機能にもアクセスでき,動作速度も高速だ(1月31日の記事参照)。 先日のNECと松下の携帯電話端末開発における提携も,中心内容は“ソフトウェア開発”(8月21日の記事参照)。携帯電話の機能が向上する中,サードパーティ製のソフトウェアコンポーネントの導入はここ数年で増加した。iモードのWebブラウザやEZwebのメールソフトの多くはACCESS製だし,日本語入力環境にジャストシステムの「ATOK Pocket」を採用する端末も増えている。 近いうちにメールソフトやWebブラウザがJavaで搭載されるという話もある。JavaやBREWを使った“プラットフォームの共通化”はますます進みそうだ。 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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