FOMAの料金をどう見るか──PDCに比べて安い?(2/2)
通話料金はどうか?では通話料金はどうか。64Kbpsのデジタル通信モードに関しては,NTTドコモの説明どおりすべてのプランで,通話の1.8倍前後に収まっている。 通話に関しては現行プランと多くの点で異なるため,単純な比較はできない。
この違いを踏まえた上で,ビジネスで利用することの多い昼間と,料金が最も安くなる深夜について3分あたりの通話料を模擬的に算出してみた。プランは,「FOMAプラン67」と「おはなしプラスL」を選択した。
まずは「FOMA昼間」と「PDC昼間」を見てほしい。PHSへの通話を除いて,どの地域にかけてもFOMAのほうが安い。この傾向は通話相手が遠方であったり他社の携帯電話だったりするとより強くなり,この試算では1.5倍まで広がっている。 逆に深夜はどうだろうか? ほとんど差はないものの若干PDCデジタルのほうが安い傾向にあることが分かる。 「FOMAプラン39」と「プランB」,「FOMAプラン100」と「おはなしプラスBIG」など,ほぼ対応すると思われるプランについて調べたところ,上記のグラフと同様の傾向が見られた。 注意しなくてはいけないのは,“PDCデジタルでは夜間や深夜でも,FOMAでは昼間”という時間帯があることだ。夜7時から深夜1時までがそのタイムゾーン。特に夜11時以降深夜1時までは圧倒的にPDCデジタルのほうが安くなる。逆に土日,祝日ではFOMAのほうが割安となる。ビジネスで使うにしてもプライベートで使うにしても,時間帯は意識する必要があるかもしれない。 30秒単位の課金に注意もう1つ,注意が必要なのはFOMAでは課金体系自体が変わったことだ。これまでは「10円でx秒話せます」(プランによっては11円,12円など)という方式だったが,FOMAでは「30秒でx円です」という方式が取られた。 この違いは,例えば10秒間で電話を切った場合などに現れる。現行の方式では短時間の通話ならば10円で済む場合が多い。しかしFOMAでは30秒単位の課金のため,数秒の通話でも30秒分の料金がかかる。 さらにいえば,上記の試算のように“3分”といった30秒で割り切れる時間だけ通話することはまずない。3分1秒話しただけでも,3分30秒分の料金が発生する。 このことを織り込んで,3分10秒の通話に対して,FOMAと現行の携帯電話の料金を比べてみたのが以下のグラフだ。各プランは同じく「FOMAプラン67」と「おはなしプラスL」を選択した。 FOMAとPDCデジタルの差がかなり縮まったことが見て取れる。それでも深夜を除けばFOMAのほうが格安だ。 PHSへの通話と夜間・深夜の割引が始まる時間さえ気をつければ,FOMAは現行のデジタル携帯電話よりも低価格で利用できる場合が多いことが分かった。プラン体系がシンプルで分かりやすくなったことも含め,通話については魅力的な料金だといえるだろう。 [九条誠二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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