「J-SH51」の魅力に迫る──何でも入るSDカード

新生J-フォンが年明けに投入するパケット対応端末は驚異のスペックを備える。SDカードスロットを備え,MP3の再生が可能。カメラはVGA……。その機能の片鱗をお伝えする。

【国内記事】 2001年11月16日更新

 J-フォンが1月上旬から投入する「J-SH51」「J-K51」は,パケット通信に対応すると共に,Javaアプリの改良,40和音の着信メロディと豪華なスペックを持つ端末シリーズだ(11月5日の記事参照)。

 来年には,KDDIの「GPSケータイ」「ムービーケータイ」をはじめ(11月12日の記事参照),NTTドコモの504iシリーズなど新機能を持った端末が各社から投入される(10月15日の記事参照)。そんな激戦地にJ-フォンが自信を持って送り出す新シリーズはどんな特徴を持っているのか。J-フォンのサービス開発室移動機グループ主任の澁谷雅宏氏に話を聞いた。

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J-5xシリーズの中でもほぼ全機能を備えるJ-SH51

J-51シリーズの特徴は?

 J-SH51,J-K51の投入により,先日発売したシンプルフォンと合わせて(9月3日の記事参照),J-フォンの端末は3グループに分かれることになる。

J-5xシリーズ ハイエンド端末
J-0xシリーズ 普及機
J-3xシリーズ シンプルフォン

 J-5xシリーズでは,パケット通信に対応,Javaアプリが改良されるなど多くの改善が施される。その一部を紹介していこう。

J-5xシリーズの特徴
スーパーメール対応
Javaアプリが100Kバイトに
着信メロディが40和音に
データフォルダ仕様の共通化
メニュー構成の一部共通化
モバイルカメラ(必須ではない)
メモリカード対応(必須ではない)
音楽再生対応(必須ではない)

今後,データの保管に悩む必要なし

 J-5xシリーズの中でも,シャープ製のJ-SH51は上記の特徴すべてに対応した最強の端末だ。最大の特徴は「メモリカードスロットを搭載している」(澁谷氏)ことだ。8MバイトのSDカードが付属しており,モバイルカメラで撮影した画像や,Javaアプリやメモリダイヤル,メール,スケジュール,データフォルダ(後述)などのデータが保存できる。

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 保存したデータはJ-SH51専用かといえば,そうではないようだ。「(J-5xシリーズには)SDカードかどうかを問わず,メモリカードスロットを入れていく」(澁谷氏)方針。そのためにメモリ管理方法を端末ごとに共通化し,「データフォルダというものを設けて,機種間でデータをやり取りできるようにしている」(澁谷氏)。

 データをSDカードにコピーする際には,「ほかの端末でデータを使えるようにするかを,ユーザーが選べるようにしている」と澁谷氏は説明する。

 これはJ-フォンが独自に開発した暗号化方式によって実現しているもの。メモリダイヤル,メール,スケジュールのデータに関しては暗号化を選択できる。そのほかのファイルについては,データ自体に付加されている転送不可の情報を元に暗号化するかどうかが決められる。ユーザーごと振られるIDに基づいて暗号化が行われるためセキュリティも万全だ。

 暗号化を行わなければ,PCでSDカードの内容を見たりコピーしたりすることも可能だという。もちろん,有料コンテンツなど著作権保護されているコンテンツは不可能だが。

 メモリダイヤルやスケジュール,メールなどは,vCard,vCalendarのほかvBookmark,vNote,vMessageフォーマットなど(用語)を使ってSDカードに記録される。これはJ-5xシリーズの共通仕様となっており,J-K51のようにメモリカード非対応の端末でも,メールに添付してそれぞれのデータをやり取りできるという。

 vCardなどは中身はテキストファイルであり,vCard,vCalendarなどはOutlookなども対応しているため,さまざまな応用が可能だろう。

 データが外部に保存できれば,端末修理時や機種変更時でも,“データの消失”を気にしなくて済むようになる(3月2日の記事参照)。J-SH51は「一括コピー」という機能も備えており,データのバックアップ用途でも万全だ。

音楽再生機能もメジャーになるか!?

 J-SH51は,MP3の録音/再生に対応していることも大きな特徴。ただしこれもJ-SH51に限った話ではなく,「メモリカード搭載の端末は音楽再生ができるようにしていく予定」(澁谷氏)だという。ただし,メモリカードの種類はJ-フォンとしては規定していないため,音楽のフォーマットがそれぞれ異なる可能性はある。

 J-SH51の場合,MP3ファイルの録音/再生が可能。録音時のビットレートは96K/128Kbpsに対応,再生時は特にビットレートは問わない。128KbpsでエンコードされたMP3ファイルなら,J-フォンが推奨する64MバイトのSDカードに60分程度は入る計算になる。

 付属のイヤホンはピンジャック型で,録音する際にもここにCDプレーヤーなどを接続する。光デジタルプラグも付属し,デジタル録音も可能だ。

 再生できるMP3ファイルは,セキュアMP3という方式でセキュリティがかかったもの。基本的にはAV機器などからJ-SH51で直接録音して使うが,通常のMP3ファイルを一般に配布されているセキュアMP3に変換するソフトを使って,PCから楽曲を入れることも可能だろう。

 ちなみに,試作機の段階では5時間程度は連続再生できるもよう。完全にバッテリーが空になる前に音楽再生はストップする仕様になっている。

 音楽を聴いている最中に電話がかかってきた場合,曲が一時停止になってイヤホンから音が鳴る。オプションのマイク付きオーディオリモコンを使えば,イヤホンを付けたまま通話も可能だ。オーディオリモコンからの発信も可能で,「(メモリダイヤルの)0番に入れている番号にかけることができる」(澁谷氏)という。

 音楽再生中でも「メールの作成など,操作はほぼできる」(澁谷氏)ようになっているが,メール送信など通信を含む操作やJavaアプリの実行はできないようだ。

 J-5xシリーズの魅力の片鱗をお伝えした。次回は,新メールシステム「スーパーメール」の概要や,40和音の着信メロディ,モバイルカメラなどについてお伝えしたい。

[斎藤健二,ITmedia]

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