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2004/11/24 00:00 更新


触ってもらえば虜にできる〜デザイン携帯「nudio(ヌディオ)」

ボーダフォンのデザイン携帯第2弾として登場した「nudio(ヌディオ)」。外見ばかりが注目されるが、スペック面や機能面にも妥協はない。開発陣に、そのこだわりを聞いた。

 ボーダフォンのデザイン携帯第2弾として登場したのが、東芝製の「nudio(ヌディオ)」。「質感を表現したい」という思いから選ばれた素材のイメージは“金属”と“陶器”。それを携帯電話に反映させて完成したのが「metal」と「ceramic」だ。

 デザイン携帯とうたわれることから、外見に注目が集まりがちだが、スペックや機能面でも妥協していない。「デザイン、機能、スペック──どの切り口から見てもいい携帯」を目指したと話すnudio(ヌディオ)の開発陣に、そのこだわりを聞いた。

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 「nudio(ヌディオ)」のceramicとmetal。同じボディ形状ながら、全く異なる印象を与える。北欧の陶器をイメージしたというceramicは、釉薬のとろっとした感じを出すために、クリアなグロスで厚塗りしている。「ダイヤルキー部分は素焼き風のイメージ」(廣川氏)


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 ボーダフォン端末初のアンテナ内蔵型だ

素材で携帯を包むようなデザインに

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 「質感や手触りにこだわった携帯電話はできないか」──。nudio(ヌディオ)は、東芝デザインチームのこんなアプローチから開発が始まった。革や布、ゴムなど、手がけてみたいさまざまな素材がある中で選ばれたのはmetalとceramic。その理由は「それぞれの素材の持つイメージを、手触りと色で対比させるのに分かりやすい素材だったから」だと、東芝デザインセンターで情報機器デザイン担当主務を務める廣川摂氏は話す。

 「外周を素材で包んでしまえ、という考え方」(廣川氏)から取り入れたのが、スーパーオーバルと呼ばれるフォルムコンセプト。ほとんどの携帯に見られる側面のつなぎ目をなくすことで、横から見ても素材の質感が損なわれないようにした。その他の造形も「ミニマル化されたシンプルな円や直線にすることで、情緒的なものを排除した」(同)と、無機質な雰囲気を出すことに重点を置いた。

 こうした独特なボディ形状は、さまざまな開発上の苦労を生み出したという。例えば基板やパーツを入れる場合、角が落ちる楕円よりは四角に近いほうがレイアウトしやすい。nudio(ヌディオ)はメガピクセルカメラやQVGA液晶、miniSDスロットなど、ハイエンド端末のスペックも備えるため、それが難しかったと廣川氏。「技術サイドに、なるべくセンターに部品をもってくるように依頼して、角を丸く落とせるようにした」(同)。

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 metalの表面を覆うディンプル加工もハードルが高かった。「テクスチャーを出す金型は、ディンプルが細かければ細かいほど成形上難しい。また側面は引っかかって(ディンプルが)うまく抜けない」(同)。側面からも型抜きすることで解決したが、「側面の型と上面の型のディンプルを揃えるのが大変。ディンプルのラインがきれいに揃うように、苦労して配置した」(同)と、苦労が絶えなかったと話す。

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 丸いダイヤルキーはシーソー型のキーを採用。一見使いにくそうに見えるが、「キーピッチは狭いように見えて、実はほかの東芝端末と同じ。円形にすることでキー間のすきまが空くので誤動作が少ない」(廣川氏)。表面が平らなため、はっきりしたクリック感を持たせている

ボディの質感をメニューにも

 nudio(ヌディオ)の持つ質感は、メニューやアイコンにも踏襲されている。metalとceramicそれぞれに合わせたグラフィックを用意、統一した世界観を演出した。「ceramicは、アイコンひとつひとつも陶器のようなイメージ。metalはピクトグラム風のものにして、対比させた」(東芝デザインセンター 情報機器デザイン担当の内田聡氏)。

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 metalとceramicのメニュー画面


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 サブウィンドウ用のグラフィックも、円のラインを崩さないよう、円のモチーフの中に入れるなど工夫している


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 メールの受信用アニメも、地の画面とアニメの境界線を意識させないように作ったと内田氏。端末を開いた面の、デザインの流れの中にアニメーションが浮き上がって見えるように整合性を持たせた(左)。着信画面のフォントもダイヤルキーのフォントと同じものを使うなど凝っている

 着信音もnudio(ヌディオ)オリジナルのものを用意するなどこだわった部分だ。「あまりメロディを強調したような音楽は似合わない。一定のリズムの中にリズムを重ねる、ちょっと昔のテクノっぽい着信音にした」(内田氏)。

新機能を使ってもらうために〜ソフト面のこだわり

 「nudio(ヌディオ)は、デザインだけの端末じゃない」というのが、開発陣の主張だ。「デザイン端末といわれるものは、カメラスペックが低かったり、外部メディア用スロットが付いていなかったり、フルスペックではないものものが多い。nudio(ヌディオ)は、メガピクセルカメラ+QVGA液晶+外部メモリスロットの三種の神器が揃っている」(東芝モバイルコミュニケーション社 モバイル国内営業第二部の伊藤浩二氏)。その上でさらに注力しているのが、新機能を使ってもらうためのソフト面の工夫だ。

 例えば着うた用には専用のプレーヤーを用意した。着うたを着信音に設定するだけでなく、“聴いて楽しもう”という提案だ。「最近では、聴くために着うたをダウンロードするユーザーが増えている。音楽プレーヤー感覚で着うたを楽しめるように付けた機能」(伊藤氏)。

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 ちょっとした音楽プレーヤー感覚で使える「着うたプレイヤー」(左)。再生モードは5種類だ(左中)。着うたを聴いているときにメールが着信すると、プレーヤー画面上に表示され、3種類の対応が可能(右中)。イントロ当てクイズ(右)は「飲み会の時に盛り上がります」(伊藤氏)

 ダウンロードした着うたは、1曲リピートや全曲リピート、ランダム再生などの設定が可能。閉じたまま聴くこともでき、サイドキーを使えば前後曲へのスキップも可能だ。「聴いているときに通話やメールが着信すると、着信音が鳴って、すぐ対応できる」(伊藤氏)。

マルチタスクで操作できる〜ショートカット

 東芝端末ならではの機能でユニークなのは、マルチタスク操作を可能にする「ショートカット」機能だ。これには2つのメリットがある。

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 ショートカット機能は右下ソフトキーに割り当てられている。矢印の付いたキーだ

 一つは、待ち受け画面からよく使う機能に素早くアクセスできる点。メモリダイヤルや発着信履歴だけでなく、撮った写真や動画なども登録可能だ。

 「相手のアドレスと件名、文面が入った状態の入力画面もショートカットに登録できる。“これから戻ります”など、決まった文面を送る場合に登録しておくと便利」(伊藤氏)

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 ショートカットに登録された機能。辞書や時間割、メール、着うたプレイヤーなどの基本機能はあらかじめ登録してある(左)。ここには件名や送信先が入ったメールも登録しておけるので(右)、頻繁にメールする相手を登録しておくと便利だ

 もう一つは、何らかの操作をしているときに別の操作をショートカット内から呼び出せることだ。「Web閲覧時やゲームで遊んでいる途中で用事を思い出しても、ショートカットからこれらの機能を呼び出せる。ブラウザやゲームを終了させずにメールや通話ができ、いちいち起動し直す必要がない」(伊藤氏)。

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 Web閲覧やゲーム中にもショートカットを呼び出して、通話やメールができる。ショートカットは元の作業の画面上にオーバーレイで表示されるので、何をやっていたかを把握しやすい

とにかく触ってみてほしい

 nudio(ヌディオ)は、「全部入りのデザインケータイ」だと開発陣は胸を張る。素材の質感も機能も「触っていただければ虜にできる」(東芝モバイルコミュニケーション社 販売推進部の清水裕史氏)という自信作に仕上がった。

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[ITmedia]

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