ウィルコムのPHSサービスが400万回線を突破:15カ月ぶり
ウィルコムのPHS回線が7月13日に400万回線に達した。PHSの累計契約数が400万件を超えるのは2010年4月以来15カ月ぶり。ソフトバンクモバイル傘下で展開した「だれとでも定額」や「もう1台無料キャンペーン」などが純増数を牽引した。
ウィルコムは7月19日、同社のPHS回線が7月13日に400万回線に達したと発表した。PHSの累計契約数が400万件を超えるのは、2010年4月以来15カ月ぶり。
このV字回復を牽引したのは、2010年12月から全国展開した「だれとでも定額」と「もう1台無料キャンペーン」の存在。だれとでも定額は、基本料金に月額980円のオプション料金を追加することで、10分以内の国内通話が月500回までかけ放題になるというもので、まもなく100万契約に到達する見込みだという。
もう1台無料キャンペーンはその名のとおり、1回線に付きPHSをもう1台提供するもので、ウィルコム同士の会話に限れば実質無料で保有できる。こちらは2012年3月まで、さらにもう1台を無料で提供するキャンペーンを行っており、最大3回線のPHSを1回線の料金で持つことができる。
同社は、PHS事業の成長鈍化と次世代の高速通信サービスである「WILLCOM CORE XGP」(次世代PHS)への投資などから財務体質が悪化。2009年9月に旧経営陣が債務の軽減などを求める事業再生ADR(裁判外紛争解決)を申請したが、条件が折り合わず2010年2月に会社更生法を申請して事実上経営破綻した。
この間にPHS回線の純減が進み、一時は370万回線を割り込むまで勢いを失ったが、2010年10月にソフトバンクモバイル傘下での経営再建を目指すことを発表。同グループの一員として、だれとでも定額やもう1台無料キャンペーンなどを展開してきた。
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