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KDDIと京セラ、「音声振動素子」を搭載した“新聴覚スマートフォン”を試作:内耳に直接音を伝える
KDDIと京セラが、「音声振動素子(仮称)」をレシーバーに採用したスマートフォンを開発した。人体を通して音を伝える仕組みで、イヤフォンや耳栓をしていてもそれらをはずすことなく音が聞こえる。
KDDIと京セラは9月27日、「音声振動素子(仮称)」をレシーバーに採用したスマートフォン「新聴覚スマートフォン」を開発したと発表した。10月4日から開催されるCEATEC JAPAN 2011のKDDIブースで展示する。
新聴覚スマートフォンに搭載した音声振動素子は、耳に接触させると音を直接内耳に伝達できるデバイス。人体を通して振動を伝えることで耳内部で音に変換したり、直接鼓膜に音を伝えたりすることが可能なほか、ディスプレイを振動させて音を出すこともできる。骨伝導スピーカとは異なり、骨に当てる必要はなく、耳に当てるだけでの自然な所作で利用できるのも特徴だ。イヤフォンやヘッドフォン、耳栓などを装着した状態でも、それらを外すことなく電話の音声が聞ける。
また音声振動素子は厚さが0.6ミリ以下と薄く、端末の小型化も容易。空気が通る穴が不要なので、レシーバー部に開口部を用意する必要がなく、防水・防塵性能も確保しやすい。パネル部品のコスト軽減なども可能だという。
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