電車内のスマホ向け情報配信サービス「山手線トレインネット」のアプリが登場
10月4日から山手線で始まる、スマートフォン向けの情報配信サービス実験「山手線トレインネット」の開始に先立ち、専用アプリの配信が始まった。Android版は単純なリンクアプリだが、iPhone版はクーポンの保存などができより高機能だ。
東日本旅客鉄道(JR東日本)が9月26日、乗客のスマートフォン向けに運行情報や乗り換え案内、混雑状況などを無線LAN経由で配信するサービス「山手線トレインネット」の試験サービスを利用できるiPhoneアプリの配信を開始した。公式サイトでは、Androidアプリも27日に公開予定となっているが、本稿執筆時点では、まだ配信が始まっていなかった。
山手線トレインネットは、走行中の山手線の車内で、利用者の安心や利便性向上のため、場所や時刻に応じた情報をスマートフォンに配信する実験サービス。10月4日から11月2日までの1カ月間、実験車両1編成が走行する予定で、実験車両の位置はWebサイトで確認可能だ。実験車両に乗車したら、Wi-Fi設定で「Trainnet」を選択するとパスワードなしで接続できる。
サービスはJR東日本のフロンティアサービス研究所が開発した、車両内でのパーソナルな情報提供システム「infoPiC(インフォピック)」を利用する。山手線の車両にサーバと無線LANスポットを用意しており、乗客はスマートフォンを専用無線LANアクセスポイントに接続して、Webブラウザや専用アプリで情報を受信する。
車内で配信する情報は、運行情報、駅・乗換案内、車内状況、エンタメ情報、トレインチャンネル+、お得情報など。駅・乗換案内では各駅への所要時間や接続路線などを現在の走行区間に合わせて配信。車内状況では、車両ごとの混雑率や車内温度などをリアルタイムで確認できる。エンタメでは電子書籍や動画などのコンテンツを配信。トレインチャンネル+では山手線車内のトレインチャンネルと連動したCM動画が視聴可能。お得情報ではエキナカ情報やすぐに使えるクーポンなどを配信する。実験列車を降りた後、アンケートに答えるとブクブクアワー特製壁紙がもらえる。
WebサイトとAndroidアプリでは利用できるサービスに違いはないが、iPhoneアプリは実験列車の外でも車内で受信したクーポンや動画、コミック、エキナカ情報などが視聴可能だ。なお今回の実験では、サービス利用中にWi-Fi経由でインターネットに接続したり、メールの送受信をしたりはできない。
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