ドコモがspモードの不具合について詳細を報告 のべ1万人以上が影響を受ける
12月20日に発生したspモードの不具合で、のべ1万人以上がメールアドレスの入れ替えなどの影響を受けていたことが明らかになった。ドコモは対象ユーザーに返金などの対応を行う。
NTTドコモは、12月20日に発生したspモードサービスの不具合について、のべ1万人以上のユーザーが影響を受けたと発表した。対象ユーザーには、サービスの一時停止に伴う料金返還で対応する。
spモードについては、12月20日に起こった通信障害が原因でユーザー管理用のサーバーに輻輳が発生。その結果、スマートフォンの電話番号とIPアドレスの関連付けにアンマッチ(不符号)が起こり、IPアドレスに関連付けされたメールアドレスの一部が、別のメールアドレスに置き換えられるなどした。
メールアドレスの入れ替えに遭ったspモードサービスのユーザー(ケースA)は6878人。このうち4097人は、メール送受信をせずアドレスの置き換えのみが発生した。このケースAのユーザーからメールを受信した際、メールの送信者欄に別のアドレスが表示されたユーザー(ケースB)は2909人になる。
また、ケースAのユーザーにメールアドレスを置き換えられたユーザー(ケースC)が6894人おり、このうち4110人はメール受信などをせずアドレスの置き換えのみが発生した。さらに、ケースCのユーザー宛にメールを送信したが、圏外や端末の電源断などで、ケースAの別ユーザーにメールを受信されたユーザー(ケースD)が2017人発生した。
spモードシステムのサーバーは自動補正機能があり、メールアドレス入れ替えは12月20日18時ごろには解消したとみられている。また、念のため行われたネットワーク施設(パケット交換機)のリセット作業が22日未明に終了し、電話帳バックアップを除くspモードサービスが12月22日午後に再開。12月26日にはその電話帳バックアップも再開した。
ドコモでは当面の対策としてサーバーの処理能力を向上させるほか、サーバーとパケット交換機の処理手順などを一新。また、代表取締役社長の山田隆持氏を本部長とする「ネットワーク基盤高度化対策本部」を設置し、サービスの安定提供を目指すとしている。
対象ユーザーにはおわびのダイレクトメールとQUOカード(500円相当)を郵送するほか、不具合発生中のパケット料金と、「ドコモ ドライブネット」「イマドコサーチ」などの有料サービスの日割り料金(ドライブネット約10円、イマドコサーチが約7円)の返金も行う。なお、具体的な料金返還時期や方法については決まり次第告知されるという。
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