「iOS 7」で使い勝手が大きく改良――通知/コントロールセンター、Air Dropなどを試す:iPhone 5sロードテスト 第3回(1/2 ページ)
iPhone 5sには新たなOSである「iOS 7」が搭載されている。今回はこれまでのiOS 6に比べ、どう使いやすく進化したのかを見ていこう。
iPhone 5sに搭載される「iOS 7」は、本連載の第1回でも述べたように、デザインにおける変更はもちろん、使い勝手も大きく刷新された。特に、Androidスマホと併用している筆者にとっては、“Androidにあって、iPhoneに足りなかったもの”が補完された印象を受けた。そこで、今回はiOS 7の魅力について、あらためて触れたい。
「通知センター」からスケジュールを素早くチェック
iOS 7のなかでも顕著に使いやすくなったと感じるのは「通知センター」だ。画面上部のステータスバーを下方向にスワイプすると表示される仕様はiOS 6と同じだが、その内容が大きく充実している。
タブは「すべて」「今日」「未確認」に分類されるようになった。「今日」のタブからカレンダーに登録しているスケジュールを確認できるのがいい。直近の予定については何分後に開始するかというのも表示されるので安心感がある。
また、ロック画面でも素早く通知を確認できるのは利便性が高い。ただ、第三者にカレンダーの内容や着信履歴などを見られてしまう可能性はあるので、そのあたりが気になる人は「設定」→「通知センター」→「ロック画面でのアクセス」で表示をオフにしておこう。
「今日」に表示する情報についてもカスタマイズが可能だ。筆者は「株価」をあまり気にしないので、この通知のみオフにしている。通知内容も同様だが、自分にとって必要な情報のみを表示できるのはありがたい。
機能のオン/オフが可能な「コントロールセンター」が便利
設定のなかでも特に頻繁に変更するのは、「Wi-Fi」と「画面の明るさ」ではないだろうか。iOS 6ではこれらを「設定」アプリを開いて変更する必要があったが、「コントロールセンター」を使うことで、その必要性はかなり減っている。コントロールセンターは画面下部を上方向にスワイプすると表示される。
利用できる機能は、機内モード、Wi-Fi、Bluetooth、おやすみモード、画面の自動回転のオン/オフ、画面の明るさ調整、音楽プレーヤーの操作、AirDrop、懐中電灯、タイマー、電卓、カメラの起動だ。
新たに搭載された「懐中電灯」機能は、端末背面のカメラのフォトライトの点灯のオン/オフを切り替えられる機能。暗い場所で足元を照らす際やカバンの中の鍵を探す際などに役立つ。これまではサードパーティー製のアプリをダウンロードすれば同様の機能を使えたが、アプリが不要になったのがありがたい。
また、iOS 6では再生中の音楽を操作するのにホームボタンを2回押さなければならかったが、その手間が不要になったのも個人的にはうれしい。音楽の再生中に画面を消灯して再びロック画面に移ると、音楽再生用の操作パネルやジャケット写真が表示されるのも進化ポイントだといえる(iOS 6では音楽再生中にロック画面に戻ってから音楽を操作するには、ホームボタンを2度押す必要があった)。
これまではロック画面でもホームボタンをダブルクリックしなければ音楽プレーヤーの操作ができなかったが、iOS 7ではコントロールセンターから操作が可能。ジャケット写真も表示される。また、従来どおり、ロック画面からカメラの起動にも対応する
初期状態ではロック画面からコントロールセンターにアクセスできるが、セキュリティ面の心配はほぼないといえる。例えばカメラを起動しても、カメラの終了時もロック解除しなければ端末内のデータにアクセスできない。通常は撮影時、画面左下に表示されるサムネイルをタップすれば「カメラロール」に保存された写真を参照できるが、ロック画面からカメラを起動した場合は、既存の写真と動画データは表示されない。
コントロールセンターは便利な機能だが、ゲームのプレイ中などに不意に表示されるとストレスを感じることがある。アプリの起動中に利用できるのがいいときと、不便に感じるときがあるので、「設定」→「コントロールセンター」の「App内でのアクセス」を、状況に応じてオンかオフにした方がいいだろう。オフにすれば、アプリの使用中はコントロールセンターは表示されなくなる。
筆者が物足りなさを感じた点を挙げるとすれば、利用する機能をカスタマイズできない点だ。Androidでは機能の並び替えや表示のオン/オフなどができる機種もあるので、iOSのそのあたりの改良については今後に期待したい。
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