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プロセッサやバッテリーの性能は? 「Nexus 6」の基本スペックを再確認「Nexus 6」ロードテスト 第2回

「Nexus 6」のロードテスト第2回では、気になる基本スペックについて検証。プロセッサやバッテリー、通信性能、カメラの4点に絞り、スペック表では分からない部分をテストした。

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 「Nexus 6」はスペック面でも進化を遂げている。例えばプロセッサは2.7GHz駆動で、現在入手できるスマートフォンでは最高レベルだ。その分、Google Play ストアでの価格が32Gバイトモデルだと7万5170円(税別、以下同)、64Gバイトモデルだと8万5540円となっており、SIMロックフリーのスマホとしては群を抜いて高額だ。

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「Nexus 6」

 つまり、従来のNexus 5(16Gバイトモデル:4万937円)が“お手軽なミドルエンド機”だったとするならば、Nexus 6は“少し背伸びをしてでも手に入れたいハイエンド機”という位置付けとなる。今回はそんなNexus 6のスペック表だけでは分からない部分を検証した。

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Nexus 6でマルチタスク画面を操作。まさに“ヌルヌル動く”という表現がふさわしい

処理性能をベンチマーク用アプリで計測

 まずはプロセッサの性能を測るテストを実施した。測定にはベンチマーク用のアプリ「AnTuTu Benchmark」を使用。キャッシュを消去した状態で、5回計測し、平均値を算出した。今回は比較対象として、Nexus 5も使用。なお2機種ともプロセッサはクアッドコアで、Nexus 6はQualcomm Snapdragon 805(2.7GHz)、Nexus 5はQualcomm Snapdragon 800(2.26 GHz)を搭載している。

photophoto Nexus 6のベンチマーク結果
photophoto Nexus 5のベンチマーク結果

 測定の結果、Nexus 5が平均36698だったのに対し、Nexus 6は平均49197(Nexus 5の1.34倍)をマーク。2Dグラフィクスの表示に関しては、Nexus 5との違いはさほどなかったが、それ以外に関してはNexus 6スコアが上回っていた。なお、Nexus 6のスコアは最高52377を記録。これは、オクタコアプロセッサ(1.8GHz+1.3GHz)を搭載するファーウェイ製の「Ascned Mate7」(参考値)も超えている。

1日使える電池容量だが、フル活用なら6時間前後

 Nexus 6のバッテリー容量は3220mAhと大きく、長時間の使用にも耐えられる。実際に使ってみたところ、朝方から夕方まで余裕で使用できるスタミナがあった。またヘビーな使い方を想定し、Wi-Fi経由でストリーミング動画を再生し続けてみたところ、バッテリー残量はおよそ3時間で半分まで減少した。単純計算で最低6時間前後は使用が可能と思われる。

 省電力機能としては、Android 5.0で新たに採用された「バッテリーセーバー」がある。この機能をオンにすると、バックグラウンド通信などを制限することで、バッテリー消費を抑えられる。出先で充電ができない時に重宝するだろう。ただし、メールの受信などを手動で更新しなくてはいけなくなるので注意が必要だ。

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Wi-Fi接続状態でストリーミング動画を閲覧し続けた際の電池消費をグラフ化。フル充電時から約3時間でバッテリーが半分に減少した
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Android 5.0では、「設定」アプリから「電池」画面を開くと、バッテリーの消費率を表示してくれる。電池の減り具合が予想できるので、一日のペース配分がつかみやすい
photophoto 電池残量が13%の時にバッテリーセーバーをオン。たまに時刻を確認する程度で、ほとんど使用せずにいたところ、5時間以上経過しても10%を下回っていなかった

フル充電にかかる時間は約2時間

 Nexus 6は急速充電に対応している。今回は、製品に同梱のモトローラ製充電器を使用し、充電にかかる時間を測定した。また、詳細な経過を知るために、電池残量10%から15分ごとの電池残量を記録した。

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充電時間の計測時には、同梱の「Motorola Turbo Charger」を使用

 結果、電池残量ゼロから満タンまでに、およそ2時間を要した。最も充電効率がよかったのは電池残量が10〜80%程度の間で、この区間では15分あたり約15〜20%相当を充電している。ただ容量が90%を超えてからは、供給電圧を下げるためか、急に充電スピードが低下した。ロック画面には、「充電中(フル充電まであと〜分)」と表示されるのだが、「フル充電まであと5分」と表示されてから実際に残量が100%と表示されるまでにかかった時間は約20分だった。

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充電時のバッテリー残量の推移を記録。1時間で約70%の充電が可能だった

都内ならY!mobileのSIMでサクサク通信できる

 Nexus 6が日本国内でサポートする3G/4G通信の方式は、W-CDMA(900MHz/2.1GHz)、FDD-LTE(900MHz/1.7GHz/2.1GHz)、AXGP(2.5GHz)。なおCDMA2000については非対応なので、KDDI(au)系のSIMカードを使用する場合には、3G回線での音声通話ができなくなるので注意しよう。また、Wi-Fi規格についてはIEEE802.11 a/b/g/n/acに対応する。

 今回のロードテストは、ワイモバイルのNexus 6を利用している。都内で使用したかぎりでは、3G通信に切り替わることはほとんどなく、快適にブラウジングが行えた。なお、都内数カ所で実際に速度を測定してみたところ、安定して10Mbps(下り)以上の速度をマークした。例えば、平日14時頃の自由が丘駅では下り約74.3Mbps、上り19.5Mbps。平日18時頃の恵比寿駅では下り約10.7Mbps、上り6.3Mbpsといった具合だ。

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通信速度の計測には「RBB TODAY SPEED TEST」を使用。3回の計測値から平均値を算出した

無駄を省いたシンプルなカメラ機能が使いやすい

 メインカメラは1300万画素で、光学手ブレ補正機能を搭載している。カメラアプリは「Googleカメラ」をプリインストールしており、オートフォーカスや露光の自動調節など、標準的な機能を備えた。また、4K動画の撮影や、HDR+モード、上下左右の全方向を撮影できる「Photo Sphere」などの機能に対応している。特筆すべき独自機能はないものの、シンプルで使い勝手の良い仕上がりとなっている。

 印象的だったのは、写真の発色だ。Nexus 6のディスプレイ上では、肉眼で見た場合と非常に近い色合いが再現されていると感じた。ただし、最大画質で撮影した画像は、端末画面のアスペクト比に合っていないため、画面全体に表示できない。せっかくの6型ディスプレイを生かしきれないのは少しもったいなく感じた。

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メインカメラは1300万画素。レンズ周りにはデュアルLEDの着信ランプを装備
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インカメラは200万画素だ
photophoto メインカメラのアスペクト比はデフォルトで4:3に設定(写真=左)。インカメラの場合はデフォルト設定が16:9(写真=右)
photophotophoto 通常オートで調整される「露光」は、手動調整にも変更可能。−2〜+2の範囲で選択できる
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切れ目の少ないパノラマ撮影も楽しめる

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