5s/6sとの違いは?――「iPhone SE」の対応バンドをチェックする
4型のディスプレイを搭載した「iPhone SE」が、3月31日に発売される。日本では3キャリアのほか、AppleがSIMロックフリーモデルも扱う。ここではLTEの対応バンドを調べた。
4型ディスプレイを搭載した「iPhone SE」が、3月31日に発売される。
日本ではNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3キャリアが取り扱うほか、AppleがSIMロックフリーモデルも発売する。SIMロックフリーモデルの価格は16GBが5万2800円、64GBが6万4800円(いずれも税別)。AppleのオンラインストアからiPhone 5sは消えているが、それまでの5sの価格は16GBが5万8800円、32GBが6万4800円だったので、5sよりはややお買い得だ。
iPhone SEは、対応バンド(周波数帯)の異なる「モデルA1662」と「モデルA1723」の2種類が存在するが、日本では後者のA1723が導入される。対応する周波数帯は、FDD-LTEがBand1、2、3、4、5、7、8、12、17、18、19、20、25、26、28、TD-LTEがBand38、39、40、41となっている。このうち、日本に関連するのはFDD-LTEのBand1(2100MHz)、3(1800MHz)、8(900MHz)、18(800MHz)、19(800MHz)、26(850MHz)、28(700MHz)と、TD-LTEのBand41(2500MHz)だ。
Band1はドコモ、KDDI、ソフトバンク、Band3はドコモとソフトバンク(Y!mobile)、Band8はソフトバンク、Band18はKDDI、Band19はドコモ、Band26はKDDI、Band28はドコモ、KDDI、ソフトバンクが運用している。また、TD-LTEのBand41はソフトバンクが採用しているWCP(Wireless City Planning)の「AXGP」、KDDIが採用しているUQコミュニケーションズの「WiMAX 2+」で使われているものだ。
一方、日本固有のバンドであるKDDIのBand11(1500MHz)とドコモのBand21(1500MHz)はサポートしない。
兄弟モデルといえるiPhone 5sとの差分は、Band28と41を新たにサポートしたこと。特にソフトバンクユーザーはAXGP、auユーザーはWiMAX 2+を新たに利用可能になったことで、5sと比べて通信がさらに快適になることが期待される。なお、iPhone 6sとの差分はない。
対応バンド | 日本の通信キャリア |
---|---|
1(2100MHz) | NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク |
2(1900MHz) | − |
3(1800MHz) | NTTドコモ、ソフトバンク(Y!mobile) |
4(AWS) | − |
5(850MHz) | − |
7(2600MHz) | − |
8(900MHz) | ソフトバンク |
12(700MHz) | − |
17(700MHz) | − |
18(800MHz) | KDDI |
19(800MHz) | NTTドコモ |
20(800DD) | − |
25(1900MHz) | − |
26(800MHz) | KDDI |
28(700MHz) | NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク(Y!mobile) |
38(TD 2600MHz) | − |
39(TD 1900MHz) | − |
40(TD 2300MHz) | − |
41(TD 2500MHz) | KDDI(UQコミュニケーションズ)、ソフトバンク(WCP) |
通信速度(理論値)については、iPhone 6s/6s Plusは、キャリアアグリゲーションによって下りはドコモが最大262.5Mbps、auが最大225Mbps、ソフトバンクが最大187.5Mbpsまでをサポートするが、iPhone SEの通信速度は下り最大150Mbpsにとどまる。なお、iPhone 5sは下り最大100Mbpsだったため、5sよりは通信速度は向上している。LTEネットワーク上で高品質な通話ができる「VoLTE」は利用可能だ。
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