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IIJのモバイル回線が122万を突破、2016年度は“MVNEビジネス強化”で200万回線達成へ

IIJのMVNOサービスの総回線数が122万を突破した。うち個人向けの「IIJmio」は74万7000回線、法人向けの「IIJモバイル」は43万1000回線。2016年度はモバイルサービスの売上で「約255億円」、回線数で「200万規模」という目標を掲げる。

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 IIJ(インターネットイニシアティブ)が5月13日、2016年3月期の決算会見で、2015年度のMVNOサービスの総回線数が122万8000(55万5000回線増)、モバイルの売上が155億9000万円(79億円増)となったことを発表した。うち個人向けの「IIJmio」は74万7000回線、法人向けの「IIJモバイル」は43万1000回線となった。

IIJ
2016年3月期決算の総括
IIJ
モバイルサービスの状況

 2015年度第4四半期ではIIJmioは6万2000、IIJモバイルは9万6000の純増となった。IIJmioの純増数は第3四半期の8万よりも少ないが、IIJモバイルは第3四半期の6万増から大きく伸びた。渡井昭久CFOは「(IIJがMVNEとしてサービス提供している)ケーブルテレビも増えている。MVNE戦略を強化することで、従来よりも強い伸びを実現できると考えている」と自信を見せる。

 2016年度はモバイルサービスの売上で「約255億円」、回線数で「200万規模」を目標に掲げる。2015年度は55万5000回線増なので、同じペースだと200万の到達は難しいが、「200万回線は、めちゃくちゃ高い数字だとは思っていない」と勝栄二郎社長は話す。「MVNEは、直近でもいろいろなパートナーを獲得できたし、他にも関心あるパートナーがたくさんいるので、多様化を進めていきたい。課題はM2Mのサービスで、これから開拓していきたい」とし、MVNEビジネスでさらに回線数を増やすことを示した。

IIJIIJ IIJ 勝社長(写真=左)と渡井CFO(写真=右)

 ここ最近は「楽天モバイル」や「イオンモバイル」など、一般ユーザーに認知度の高いMVNOサービスが勢力を伸ばしているが、IIJとしては特に脅威だとは感じていない模様。「今おっしゃった中でも、われわれが(MVNEとして)サービスを提供しているところもある。IIJは品質が高いということで、いろいろなところから『ぜひIIJのブランドを使わせてほしい』という声も挙がっている」と勝氏。サービス面では競合しても、IIJがMVNEであれば、そこのユーザーが増えることでIIJの回線数増加にも寄与するというわけだ。

 一方、2016年夏をめどにMVNOサービスを提供することを予告している「LINE MOBILE」については、「われわれもそういう(MVNEについての)話はいただいているが、中長期的にどうなるかは別として、短期的にはまだちょっと、むこうが欲しがっている品質が高い。工数的にも必ずしも合わないので、最初はパスさせていただいた」と勝氏は話す。現状の話し合いについて勝氏は明言を避けたが、「品質の確保が一番大事である」ため、MVNEの打診があった際は慎重に検討を重ねているようだ。

 IIJは、2016年度〜2020年度の中期計画も発表。企業向けクラウド事業と企業向けインターネット関連セキュリティに加え、MVNO事業で国内市場シェア1位になることを目標に掲げた。MVNO事業については、2020年度末に700万回線の獲得を目指す。

IIJ
2016年度〜2020年度の中期計画

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