シャープは5月26日、モバイル型ロボット電話「RoBoHoN」(ロボホン)を発売した。販売開始に合わせて、ロボホンに触れられる「RoBoHoN CAFE」を東京・外苑前にオープン。開店イベントでは、ロボホン自ら「カンパイ」の音頭を取った。
RoBoHoN CAFEはロイヤルガーデンカフェ青山(東京都港区)とコラボレートした店舗。6月7日までの期間限定で営業する。ロボホンを展示するだけでなく来店者の要望に合わせたデモも行い、ロボホンの顔をデコレーションしたカフェラテ(税別600円)など、オリジナルメニューも用意した。
またロボホンオーナーがロボホンを連れていくと、オリジナルティラミスが無料になるほか、購入者以外でも店内のロボホンと一緒に写真を撮り、「#ロボホンカフェ」「#robohoncafe」というハッシュタグを付けてTwitterやInstagramなどのSNSに投稿すると、ロボホンオリジナルシールをプレゼントするキャンペーンも実施している。営業時間は11時から23時までで、ロボホンのデモは11時から19時まで(ランチタイムを除く)。
ロボホンの価格は19万8000円(税別)で、さらに月額990円の基本料金が掛かる。携帯電話として通話やデータ通信を行うには、さらにSIMカードの契約も必要だ。
シャープ コミュニケーションロボット事業推進センターの山本信介所長は、「価格設定やタッチポイントの少なさなど多くの声を寄せて頂いた。厳しい条件ではあるが、発売までに1000台を超える予約を獲得できた。今日から量販店の店頭でも触れてもらえる。まさにロボホンの誕生日だ」と手応えを語った。
山本氏によると予約の比率は直販と量販店で半々程度だという。また伊勢志摩サミットの国際メディアセンター内にロボホンが“出張”し、国内外のメディア向けに参考展示されていることも明かした。
ロボホン開発陣を代表する同社の景井美帆氏はRoBoHoN CAFEについて、「外も内もロボホン色に染めた。実機の展示だけでなく、デモンストレーターによるデモも披露できるので、ロボホンの魅力をぜひお伝えしたい」とコンセプトを説明。ロボホンに会える場所、そして連れていける場所を提供したかったと語った。
共同開発者のロボットクリエーター高橋智隆氏は、「ロボホンはスマホでもあり、ネットを通じて新しいコンテンツをどんどんダウンロードできる。今日は誕生日だが、これからどんどん成長していくロボットだ」とあいさつ。
またRoBoHoN CAFEと量販店のほか、東京・銀座の東急プラザ(6月30日まで)、兵庫県・宝塚市の手塚治虫記念館(6月27日まで)でも展示していることに触れ、「私がロボットに興味を持ったのは、『鉄腕アトム』を読んで科学者になりたいと思ったから。それから30ウン年、ロボットを開発し続けて、シャープさんとロボホンを発売する日を迎えることができた。ここから新しいことがはじまればと思う」(高橋氏)と語った。
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