nuroモバイルが主役! 0 SIMはようやく改善?――「格安SIM」17サービスの実効速度を比較(ドコモ回線9月編):通信速度定点観測(2/2 ページ)
格安SIMを選ぶうえで料金と並んで重要な「通信速度」。本企画では、主要な格安SIMサービスの通信速度を月に1回、横並びで比較する。今回は2017年9月のドコモ回線を使ったサービスの測定結果を紹介しよう。
夕方:BIGLOBEモバイルがトップ! ロケモバとnuroモバイルも好調
18時台になると、再び小雨が降ってきた。風もやや強めだ。とはいえ午前中、昼時よりも周辺は混雑している。ただし、普段は見られる待ち合わせの人は少なめだ。
結果はいかに。
通信状況はランチタイムよりは改善し、下り平均1Mbps未満のサービスは8月と同じく2サービスのみとなった。
下り平均速度のトップは、BIGLOBEモバイルで57.85Mbps。前回もMVNO最速の40Mbps台だったが、9月はさらに速度が伸びた。通信が比較的空いている午前中よりも速かった。
それに続くのは、平均44.45Mbpsのmoepra U。3位のnuroモバイルは22.25Mbps、4位のロケットモバイルは11.69Mbpsで、前回に引き続き良好な結果を残した。
その次は、何と0 SIMが平均6.17Mbpsでランクイン。ただし、測定エラーが続いたため再測定を行っている。楽天モバイルの4.74Mbps以降のMVNOは、おおむね1〜2Mbps台となった。
下り1Mbps未満となったのは、平均0.8MbpsのOCNモバイルONEと平均0.85MbpsのNifMoの2サービスだった。
一方、上り平均は全サービスで1〜4Mbps台となった。トップはロケットモバイルの4.48Mbps、ワーストは1.39MbpsのNifMoと0 SIM。ここまで好調だった0 SIMが、ついにワースト1位になってしまった。ただ、それでも今月はずいぶん健闘している。
計測開始時刻 | 下り平均(Mbps) | 上り平均(Mbps) | |
---|---|---|---|
IIJmio | 18:04 | 2.73 | 4.3 |
OCN モバイル ONE | 18:04 | 0.8 | 1.49 |
BIGLOBEモバイル | 18:04 | 57.85 | 1.84 |
b-mobile(おかわりSIM) | 18:09 | 1.38 | 3.45 |
LINEモバイル | 18:09 | 1.12 | 2.58 |
楽天モバイル | 18:09 | 4.74 | 1.82 |
NifMo | 18:09 | 0.85 | 1.39 |
ロケットモバイル | 18:13 | 11.69 | 4.48 |
FREETEL SIM | 18:13 | 1.1 | 3.87 |
DMM mobile | 18:13 | 2.23 | 1.98 |
U-mobile LTE使い放題 | 18:13 | 1.83 | 1.97 |
mineo(Dプラン) | 18:17 | 1.13 | 3.02 |
DTI SIM | 18:17 | 1.17 | 4.2 |
0 SIM | 18:22 | 6.17 | 1.39 |
イオンモバイル | 18:17 | 2.11 | 1.61 |
エキサイトモバイル | 18:20 | 2.21 | 3.86 |
nuroモバイル | 18:20 | 22.25 | 2.77 |
ドコモ(mopera U) | 18:21 | 44.45 | 1.96 |
まとめ:9月はnuroモバイルと0 SIMに注目 MVNOの栄枯盛衰を感じる秋
そこまで大騒ぎするほどではないと思うのだが、今回の計測において、0 SIMの速度改善は嬉しかった。絶対的な数値で見れば大した速度ではないかもしれないが、どの時間帯でも下り平均1Mbps未満が当たり前で、今まで速度が改善する兆しが一向に見られなかったのだから。測定時に我が目(と設定)を疑ったほどだ。
今後は、この好調さがこのまま続くのかどうかが見もの。今回も1回あったが、他サービスと比べた際の測定エラーの多さも不安材料といえる。
9月の主役は、0 SIMと同じ会社が提供するnuroモバイルか。ランチタイムにMVNOサービスで唯一、下り平均10Mbps以上を記録したのは心強い。もっとも、ランチタイムの“主役”はLINEモバイル→楽天モバイル→nuroモバイルと交代が続いているので、今後も良い測定値が出るのか注目したい。
BIGLOBEモバイルは前回に続いて夕方に好調な結果を残している。KDDIグループ入り、サービス名変更と大きな出来事が続き、新しいTVCMも見る機会も増えている。ユーザー数がこれから増えることも予想される。果たしてこの好調さが続くのか、楽しみにしたい。
一方、FREETEL SIMは苦しんでいる。こちらも楽天に買収されるという大事件があったが、前回、今回と不調で混雑時に強かった以前の面影は感じられない。復活はあるのだろうか。
そして、ランチタイムの通信速度が振わなかったおかわりSIMも厳しい。ギリギリでも上下平均1Mbpsを保てれば、前回のように「低速ながらも安定」と評せたのだが……。
各サービスの傾向をまとめると以下の通り。
- IIJmio……午前・夕方・上りに期待
- OCN モバイル ONE……午前中に期待
- BIGLOBE SIM……午前中と夕方は速い
- b-mobile(おかわりSIM)……全体的に遅い
- LINEモバイル……午前中は速い
- 楽天モバイル……午前中と夕方は速い
- NifMo……午前中に期待
- ロケットモバイル……午前中と夕方は強い!
- FREETEL SIM……全体的に遅い
- DMM mobile……午前中は速い・夕方も期待
- U-mobile LTE使い放題……午前中は速い
- mineo(Dプラン)……午前中は速い
- DTI SIM……午前中に期待
- 0 SIM……混雑時に強い! 大改善か!?
- イオンモバイル……午前中激速! 夕方も期待
- エキサイトモバイル……午前中速く夕方も期待
- nuroモバイル……常に10Mbps以上! 9月MVP!!
- ドコモ(mopera U)……常に40〜70Mbpsで別格
今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。
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