ドコモが「5Gプレサービス」対応端末を披露 スマホ3機種とルーター1機種:一部を除きミリ波対応
NTTドコモが、9月20日から開始する5Gプレサービス用のスマートフォンとルーターを披露した。一部を除き「Sub-6」「ミリ波」両方の通信に対応するが、あくまでもプレサービス用という位置付けで市販される予定はない。【追記】
NTTドコモは9月18日、9月20日にスタートする「5Gプレサービス」において利用する端末を発表した。内訳はスマートフォン3機種とルーター1機種で、プレサービス会場(後述)におけるサービス体験で使われる。
【追記:11時25分】5Gエリアの展開予定を追記しました
プレサービス用端末の概要
今回プレサービス用に使われる端末は、全てQualcommのプロセッサ「Snapdragon 855」に同社製の「Snapdragon X50 5G modem」を組み合わせた構成で、スマホ1機種を除いて「Sub-6」(6GHz未満の電波)とミリ波(mmWave:30GHz前後の電波)の両方で5G通信できるようになっている。
あくまでも、全て5Gプレサービス用という位置づけで、市販される予定はない。
5G通信時の理論上の最高通信速度は以下の通り。
- ミリ波対応エリア:下り2.8Gbps(350MB/秒)/上り202Mbps(25.25MB/秒)
- ミリ波非対応エリア:下り2.4Gbps(300MB/秒)/上り107Mbps(13.375MB/秒)
ソニーモバイルコミュニケーションズ製スマートフォン(ミリ波対応)
ソニーモバイルコミュニケーションズ製のプレサービス用スマホは、一見すると現行の「Xperia 1」を少し縦長にしたようなイメージ。見た目は、ソフトバンクの5Gプレサービスで使われた端末とほぼ同じだ。
アウトカメラはデュアル構成で、背面は光沢仕上げで、ソニーロゴ、ドコモロゴとXperiaロゴが見受けられる。
サムスン電子製スマートフォン(ミリ波対応)
サムスン電子製のプレサービス用スマホは、韓国や欧米で発売済みの「Galaxy S10 5G」をベースとしたもの。背面にはGalaxyロゴとドコモロゴが見受けられる。
LG Electronics製スマートフォン(ミリ波非対応)
LG Electronics製のプレサービス用スマホは、本体に画面付きカバーを取り付けて2画面構成にできることが特徴。ベースモデルへの言及はないが、仕様から「LG V50 ThinQ」がベースになっているものと思われる。
アウトカメラはトリプル構成で、背面には指紋センサーも見受けられる。今回のプレサービス用端末の中で、この機種のみミリ波通信に対応しない(Sub-6のみ対応)。
シャープ製ルーター(ミリ波対応)
シャープ製のプレサービス用のルーターは、据え置き利用を前提としており、外部から電源供給を受けて動作する。
接続はWi-Fi(無線LAN)とEthernet(有線LAN)の両方に対応している。
プレサービスを体験できる場所
5Gプレサービスは「ラグビーワールドカップ2019」の会場となる8つのスタジアム、同大会のライブビューイングイベントを開催するベルサール汐留(東京都港区)の他、以下のドコモショップやショールームでも体験できる。
- ドコモショップ丸の内店(東京都千代田区)
- d garden五反田店(東京都品川区)
- ドコモスマートフォンラウンジ名古屋(名古屋市中区)
- ドコモショップグランフロント大阪店(大阪市北区)
上記の店舗では、9月20日に「5G体験コーナー」が設置され、準備ができ次第、先述の5Gプレサービス用端末を使ったサービスを体験できるようになる。この体験コーナーでは、XRデバイス「Magic Leap One」も試せるという。詳細は、9月20日以降に特設サイトで案内される予定だ。
商用サービスに向けた5Gエリア展開
ドコモでは商用サービス開始時までに以下のスポットを5Gエリアとする予定だ(プレサービスエリアも含む)。
- ドコモショップ(先述の4店舗)
- ドコモ5Gオープンラボ(5G検証用施設:既設4箇所+新設7箇所)
- スタジアムや球場(札幌ドーム、東京スタジアム、横浜国際総合競技場、小笠山総合運動公園エコパスタジアム、豊田スタジアム、東大阪市花園ラグビー場、阪神甲子園球場、神戸市御崎公園球技場、大分スポーツ公園総合競技場、MAZDA Zoom−Zoom スタジアム広島、福岡 ヤフオク!ドーム)
- 鉄道の駅(札幌駅、仙台駅、金沢駅、大阪駅、京都駅、高松駅)
- 空港(東京国際空港、成田国際空港、関西国際空港)
2020年6月末には、全ての都道府県に5G基地局を展開する見通しだ。
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