今回のアンケートでは、約6万4000人の回答者中、564人のFTTH利用者がいることがわかった。率にして約0.9%。注目したいのは、前回のアンケートでは0.4%だったFTTHが2倍以上にポイントを上げている点。次回この数字がどこまで伸びるか楽しみだ。
FTTH事業者別の利用状況を見ると、NTTが提供するBフレッツが約48%とダントツに多い。何にも増して提供エリアが広いことが大きな理由だろう。また、多地域で展開している有線ブロードネットワークスも16.5%と健闘している。
実は、アンケート実施後の3月末から、東京電力のTEPCOひかりや関西電力系のケイ・オプティコムなど、電力系のFTTHサービスが続々と開始されている。これらのサービスが広域なエリア展開を予定しているだけに、次回の調査でNTTにどこまで近づけるか興味深い。ADSLに続き、FTTHもブレークする可能性が増してきた。
さて、FTTHで気になるのは、どの程度の速度が出るのか、という点に尽きる。さっそく実効速度の分布を見てみよう。
結果は、20Mbps以上と回答した人の割合が18%近くに上り、FTTHの実力を確認できる値となった。ただし、およそ33%の人は、5M〜20Mbpsの間と回答している。100MbpsタイプのFTTHでも、10M〜20Mbps程度しか出ない人や、Bフレッツの10Mbpsタイプを利用している人の割合が多いためであろう。 さらに、3Mbps以下の利用者が、かなりの割合を占めていることに驚く。どのような状況でこういう結果が出たのかはわからないが、せっかくの光ファイバーなのにADSL並みの速度しか出ないのでは残念だ。
100Mbpsのスペックで提供されているFTTHも、100Mbpsの速度が出ることはまずあり得ない。利用するパソコンやルーターなど、さまざまな要素がボトルネックとなり、条件がよくても実効速度は30Mbps程度にまで落ちてしまうのが普通。3Mbps以下というのは考えものだが、公称値通りに速度が出るわけではないのは、ほかの回線と同じだ。