光ファイバーの利用者が急増している。この背景には、料金の値下げに加えて、各社が積極的に提供エリアを広げたことがある。中でもBフレッツを提供するNTT東西は、フレッツ・ADSLがYahoo! BBの勢いに押されていることもあり、その分を光ファイバーで取り戻そうとしているかのような勢いでエリアを広げている。キャンペーンやプロモーション活動も盛んだ。
今回の調査でもその勢いが数字になって表れており、光ファイバー利用者の55.6%がBフレッツ利用者で占められている(図1)。次に利用者の割合が多かったのが「ケイ・オプティコム」で14.5%。同社は、近畿地方2府5県(福井を含む)でサービスを提供する関西電力系の事業者だ。サービス開始当初から78市町村約540万世帯対象地域で申し込みを受け付けており、スタートダッシュが功を奏したようだ。
残念なのは、東京電力が提供する「TEPCOひかり」がわずか1.7%にとどまっている点。大東京をエリアとするサービスにしては寂しすぎる。原発問題で思うようなプロモーションが展開できなかったためであろう。
図1 どの事業者の光ファイバー接続サービスを利用していますか? 全国で広域にエリアを展開するNTT東西のBフレッツ利用者が55.6%を占める。2位はケイ・オプティコムの14.5%。集合住宅中心の戦略を展開する有線ブロードネットワークスは9.6%
図2は、Bフレッツユーザーが利用しているコースの内訳を示したものだ。100Mbpsの回線を最大32ユーザーでシェアする「ニューファミリー(ファミリー100)」タイプが最も多く、55.2%を占める。機器のレンタル料や屋内配線利用料込みで月額5600円(NTT東日本)、同5400円(NTT西日本)に値下げされたこともあり、導入しやすいのだろう。
図2 Bフレッツユーザーの利用コースの内訳 100Mbpsのニューファミリー(NTT東日本)とファミリー100(NTT西日本)で55.2%を占める