News 2000年7月18日 11:50 PM 更新

ダイアモンドがWMAもサポートした「Rio 600」を発表

 ダイアモンド・マルチメディア・システムズは,シリコンオーディオプレーヤー「Rio」シリーズの最新モデル「Rio 600」を8月下旬に発売する。Rio 600は,10代後半から30代前半の若者をターゲットとするエントリーモデルという位置付け。そのぶんコストも抑え,店頭では1万9800円程度で販売される見込みだという(価格はオープン)。

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 Rio 600は,まず独特の外観が目を引く。曲面を多用したボディは,「人間工学に基づいた持ちやすいデザイン」(ダイアモンドの親会社である米S3,Rio部門マーケティング担当副社長のMike Reed氏)。フェイスプレートと呼ばれるカバーを交換することで,ユーザーの好みにあった外観にカスタマイズできるのが魅力だ。同社では,当初3色のフェイスプレートを用意する。

 圧縮方式は,MP3とWMA(Windows Media Audio)に対応するほか,ファームウェアのアップデートにより,ほかのフォーマットもサポートできるようになる。順次,AACやAudibleなどに対応したファームウェアが提供される予定だ。現在,日本では各音楽配信事業者がそれぞれ圧縮方式や配信方式を規定し,さらにはメディアも限定するなど,ユーザーフレンドリーとは言い難い状況が出来上がっているが,ダイヤモンドでは,「今ある技術を使い,規格争いから一歩離れたユーザー志向の商品として,Rio 600を提案する」(同社の花田友章社長)としている。

 一方,Rio 600がWMAをサポートしたことにより,同フォーマットで楽曲の配信を行うサービスとの連携がとれるようになった。ダイアモンドの発表会には,ニフティ取締役の本名信雄氏も出席し,@niftyで6月に開始した音楽配信サービス「DIGITAL MUSIC STORE」を紹介。本名氏によると,@Niftyの「Audio Manager」ソフトから,Rio 600に直接楽曲をダウンロードできるようになるという。また,同日ソフトバンク系のイーズ・ミュージックもWMAを配信フォーマットに採用することを明らかにしており,Rio 600は正式サポートされる携帯プレーヤーに早速,名を連ねた。

柔軟な拡張性を持つバックパック

 Rio 600では,記憶メディアとして,標準で32Mバイトのフラッシュメモリを内蔵するが,バックパックと呼ばれるスナップオン式の拡張モジュールを交換することにより,メモリ増設やほかのメディア規格に対応するスロットを設けることもできる。バックパックは,モジュール内に充電池を入れることもできる柔軟性が特徴。これにより,単3電池1本で約11時間の連続再生というメリットをなくすことなく,メモリの拡張が可能になる。ダイアモンドでは,最大372Mバイトまでの拡張モジュールをラインアップする予定だ。

 PCとの接続インタフェースはUSB。Macintoshにも対応するが,この場合はWMAは未サポートだ。

 そのほかの主な仕様は以下の通り。

Rio 600

  • 対応フォーマット:MP3,WMA
  • S/N比:95dB
  • 最大出力:25ミリワット
  • 本体サイズ:60(幅)×90(高さ)×24(厚さ)ミリ
  • インタフェース:USB
  • 重量:約75グラム
  • 電源:単3アルカリ乾電池×1本
  • 価格:オープン

関連リンク
ダイアモンド・マルチメディア・システムズ

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[芹澤隆徳,ITmedia]

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