News 2000年7月31日 10:15 PM 更新

auのメール機能が今秋からiモードライクに

 今月17日から開催されていた「Wireless Japan 2000」には,auの折り畳み型cdmaOne端末が公開され話題を呼んだ。サンヨーなどが展示した今年秋発売予定の新機種は,カラー液晶や端末自身の形も話題ではあったが,もう1つ,この秋から開始される新メールサービスにも対応することが,会場での取材で明らかになっていた。

 新メールサービスは,現在EZwebで提供されているEZメールを置き換える形で実装され,新しい端末でのみ利用することができる。従来のEZメールは,サーバ側でメールボックスを管理し,WAPでメールボックスの中を参照するため,単なる機能改良だけであれば端末の変更を伴わない。端末変更が伴うということは,メールシステムそのものに変更が加えられることを意味する。

 EZメールは,Phone.comが提供するUP.Serverによって実現しているが,UP.Server自身の機能が大きく変更される予定はない。米サンフランシスコで開催された「Unwired Universe 2000」(U2)でPhone.comマーケティング担当副社長のBen Linder氏は「日本でiモードメールの評判がいいことは知っているが,ワールドワイド向けの製品を日本市場だけのために大幅な仕様変更をすることはない」と話した。Phone.comは,互換性の維持を今後の進化におけるテーマとして掲げており,新メールシステムが別のベンダーが提供するシステムを採用していることは間違いない。

 iモードメールは250文字という少な目の文字制限を持つが,端末へとメールが自動的にダウンロードされるため,電波の届かない状況でもその内容を確認できるなど,使い勝手にメリットがあり,EZメールよりも評判が高い。メール受信文字数や蓄積可能な通数が,サーバで管理する場合と比較して柔軟性に欠けるものの,今のところはそうした欠点はあまりクローズアップされていない。

 iモードのメールシステムは,iモードのマイクロブラウザと同様,アクセスが開発したものだが,U2会場で話したau関係者の話によれば,auの新メールサービスもアクセス開発のシステムが搭載されるという。専用端末が必要な理由は,ダウンロード型のメールクライアントが必要になるためである。

 auの新メールサービスが,iモードと全く同じ機能を持つのか,また文字数制限はどれぐらいか,といった具体的なサービス内容までは話を聞くことができなかった。しかし,この変更により,使い勝手の面でau端末がiモード端末と同じ(もしくはその改良)になることだけは間違いないようだ。

[本田雅一,ITmedia]

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