News 2000年8月3日 08:19 PM 更新

500KbpsでVHS並み?――「J-Streamストリーミング・シアター」開催

 最新のストリーミング技術を紹介するイベント「J-Streamストリーミング・シアター」が8月3日,都内ホテルで開催され,リアルネットワークス,マイクロソフト,アップルコンピュータの各社が自社技術のプレゼンテーションを行った。リアルは今秋に「RealSystem 8」をリリースする予定で,マイクロソフトは「Windows Media Technologies 7」を先月リリースしたばかり。アップルは,ごくわずかだがMACWORLD EXPO 2000で発表された新しい「Quick Time」(バージョン未定)について解説するなど,ストリーミングの技術動向を知る,またとない機会となった。

 インターネット経由で動画が配信されるようになった1995年頃と比べると,そのクオリティは飛躍的な進化を遂げている。そしてブロードバンド時代には,より高画質な動画が配信できるようになる。リアルネットワークスのメディアインテグレーション本部副社長の進藤公彦氏は,米Intelと共同開発したRealSystem 8によって配信されるストリーミングビデオは,「500KbpsでVHS,1MbpsでDVD品質に迫る」と強調。デモンストレーションでは,400Kbpsのビデオを「ほかの技術」(同社)で作成した同ビットレートのビデオと比較して,RealSystem 8の優位性をアピールした。


RealSystem 8によるストリーミング(上)と「ほかの技術」(リアル)のもの。ビットレートは400Kbps。

 またアップルのプロダクトマーケティングソフトウェア製品担当の古村秀幸氏は,昨年の「Star Wars Episode 1」のプロモーションビデオでは,「複数あるバージョンのうち,最高品質のバージョンが最も多くダウンロードされた」と述べ,ユーザーのクオリティに対する要求は強いとした。

 一方,ブロードバンドへの対応だけがストリーミングの目指すものではないとする向きもある。マイクロソフトのデジタルメディア本部テクニカルエバンジェリストを務める本島昌幸氏は,「PowerPoint 2000」とWindows Media Technologies 7を組み合わせることにより,「社内LANはもちろん,64KbpsのISDNでも配信可能なオンラインプレゼンテーションができあがる」とコメント。ビジネスシーンにおけるストリーミング技術の活用方法を提案した。

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[中村琢磨, ITmedia]

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