News 2000年8月7日 05:27 PM 更新

日立,“将棋パソコン”を発表

 日立製作所は,特定用途に絞ったPCの開発・販売を進める。その第1弾として,8月7日に日本将棋連盟および同連盟唯一の公式ネットワーク「日将連ネット」を主催する日本将棋ネットワークとの協業により,インターネット対戦が可能な“将棋パソコン”をリリースした。同社では,今後も特定用途に向けたPCを開発していく方針であり,9月には新たなパートナーを得て,衛星インターネット接続用のPCを発表する見込みだという。

 将棋パソコンは,タッチパネルを装備したペンパソコン「FLORA-ie将棋」とミニタワー型の「FLORA aROLf-30DV将棋」の2機種。ie将棋は,「FLORA 220MP」をベースにカスタマイズされたもので,日将連ネット対応のソフトウェア「NSN端末 for Windows」がプリインストールされている。「マウスを使わずにペンタッチで直接将棋の駒を動かすことができるため,将棋盤の上で勝負しているようなつもりになれる」(日立)のがメリットだ。またハードウェアも,CPUこそ変わらないものの,メモリが64Mバイト,HDDが6Gバイトとそれぞれ強化された。

 一方のFLORA aROLf-30DV将棋は,同社のバリューPC「FLORA 30DV」をベースにしたコストパフォーマンス重視の将棋パソコンだ。価格と仕様は以下の通り。いずれも日立ダイレクトのインターネット直販で取り扱う。

モデル FLORA-ie将棋
CPU モバイルCeleron/266MHz
メモリ 64Mバイト
HDD 6Gバイト
ディスプレイ 10.4型TFT液晶(タッチパネル装備,800×600ピクセル)
モデム 56Kbps
OS Windows 98 SE
価格 15万8000円(日将連ネット会員価格,1000台限定)


写真はベースモデルの「FLORA 220MP」

モデル FLORA aROLf-30DV将棋
CPU K6-2/500MHz
メモリ 64Mバイト
HDD 10.2Gバイト
ドライブ 40倍速CD-ROM
ディスプレイ 15型CRTディスプレイ付属
モデム 56Kbps
OS Windows 98 SE
価格 9万9800円(日将連ネット会員価格)


写真はベースモデルの「FLORA 30DV」

 9月に投入される衛星インターネット対応パソコンは,やはりFLORA 30DVをベースに,CS放送のパラボラアンテナやチューナーボードをセットにした製品となる。対応ソフトウェアやモデム(衛星インターネットは上り回線用にモデムが必要)も組み込まれる予定だという。ただし日立製作所では,パートナー企業や価格などの詳細をまだ明らかにしていない。

関連リンク
▼ 日立製作所
▼ 日本将棋連盟
▼ 日本将棋ネットワーク

[芹澤隆徳, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.