News | 2000年8月7日 08:32 PM 更新 |
情報処理振興事業協会(IPA)は,2000年7月のコンピュータウイルス発見届出状況を発表した。届出件数は700件で,「I LOVE YOU」ウイルスが猛威を奮った今年5月に次いで過去2番目を記録した。またIPAによると,2000年1〜7月の累計届出件数は3990件となり,昨年1年間の総届出件数(3645件)を早くも更新したという。
7月の発見届出件数が増加したのは,電子メールを媒介として感染するスクリプトウイルスの「VBS/Stages」が大発生したため。全届出件数の3分の1以上を占める246件が報告された。
VBS/Stagesには,「LIFE_STAGES.TXT.SHS」というファイルが添付されており,実行するとOutlookのアドレス帳に登録されている宛先にメールを送信してしまう。しかも,Windows上では,SHS(スクラップファイル)の拡張子が表示されないので,ウイルスとは疑わずに実行するケースが多いという(6月20日の記事参照)。
IPAでは,知り合いからの添付メールに注意すること,不用意に添付ファイルを実行しないこと,などを徹底するよう呼びかけている。
一方でIPAは,2000年上半期で昨年1年間分の届出件数を超えたものの,「感染実害は減少傾向にある」と指摘する。IPAによれば,今年1〜7月の感染実害件数は690件。昨年同期間の1417件から半分以下に減っているという。「届出件数が増加傾向にあるのは,電子メールを媒介とした,感染経路にある。一方で,アンチウイルスソフトの普及により,実害は減りつつある」(IPA)
さらにIPAでは,最近増加傾向にある「危ないWebサイト」について,警告を行っている。IPAによれば,ウイルスに感染したかのようなメッセージを表示したり,ウイルスに似通った動作を起こすプログラムについて,相談や届出が寄せられているという。以下,代表的な相談例を挙げる。
IPAによれば,上記の例はいずれもウイルスではなかったようだが,「安易にダウンロードファイルを実行すると,思わぬトラブルに巻き込まれる」(IPA)と警告している。
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