News 2000年8月8日 06:49 PM 更新

セガ,アミューズメントマシンの景品を業者向けにネット販売

 セガ・エンタープライゼスは8日,業務用アミューズメントマシン用のプライズ(景品)の業者向けネット販売を開始すると発表した。プライズは「UFOキャッチャー」といったゲーム機で獲得できるぬいぐるみなどの景品のこと。現在,卸業者やアミューズメント施設の運営業者は電話やFAXでプライズを注文しているが,今後はネットで最新情報を見ながらタイムリーに発注できるようになるという。

 ネット経由の注文は11月上旬から,2001年4〜6月発売のプライズ約120種類を対象に受け付ける。業者は「sega-am.com」内の会員専用ページにIDとパスワードでログイン。写真付きのカタログページを参照,希望のプライズの購入数を指定して発注する。商品価格は,非ネット経由の場合と比べて安価に設定する方針という。2001年初めには,業務用ゲーム機のオンライン購入も開始する予定だ。

 従来は業者が電話やFAXで発注し,受けた注文はセガが手作業で販売システムに入力していた。ネット経由で直接システムに入力可能にしたため,その分の作業を軽減できる。決済は当面,請求書による従来通りの方式で行うが,将来的には電子決済に移行させる予定だ。

 プライズを入手できるアミューズメントマシンは集客力が高く,各施設とも大きなスペースを割いてマシンを設置している。だが売上はプライズの魅力や流行に左右される上,プライズ発注は発売の半年前に行うという慣例があり,次の流行を読むセンスや情報収集能力が売上に直接響いてくる。

 このためセガでは,サイトに売れ筋キャラクターのニュースなど,業者がプライズを購入する際の参考となる最新情報を随時提供していく。またメーカーと業者に加え一般ユーザーも参加できるコミュニティ機能を設け,ユーザーの意見を反映した製品開発や購入に役立てる。セガでは他メーカーにも参加を呼び掛け,プライズ業界全体のコミュニティに育てていきたい考えだ。

 セガによると,同社のプライズ関連の年間売上は約100億円。同社の調査では,約8割の業者がインターネット接続環境を備えており,「年内には9割の注文をネット経由に移行させたい」(セガAM統括本部販売事業部eコマース推進室の管野聡之室長)としている。

関連リンク
▼ セガ
▼ sega-am.com

[小林伸也, ITmedia]

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