News | 2000年8月10日 08:04 PM 更新 |
トレンドマイクロは10日,携帯端末用OS「EPOC」で動作するウイルス6種類を確認したと発表した。EPOCは英PSIONが開発した携帯端末用32ビットOS。同社によると,EPOCで動作するウイルスはこれが初めてだが,現時点では感染被害の報告はないという。同社は,パターンファイル754以降で6種のウイルスに対応するとしている。
確認されたウイルスは,一見無害に見せかけてマシンに忍び込む「トロイの木馬」タイプ。感染した場合,独立したプログラムなので駆除はできず,同社では発見したファイルを削除するよう呼び掛けている。
今回見つかったウイルスは,データを破壊したりといった悪質なものはないが,一部にキーボード操作を無効にするタイプのウイルスもある。これらはジョークプログラムの1種と言え,自己増殖を続ける悪質なウイルスとはタイプが異なる。しかしEPOCやPalm OSを搭載した携帯端末はネット接続への対応が進んでおり,今後はウイルスに対しても十分に警戒する必要がありそうだ。
確認されたウイルスは以下の通り。
1.EPOC_ALARM(オリジナルファイル名:false.sis)実行するとランダムな間隔でランダムな警告音を鳴らし続ける。ウェブ上で配布されている。
2.EPOC_ALONE.A実行すると赤外線受信画面を表示,バックグラウンドで自分自身をインストール。終了後に「Warning Virus」と表示して常駐。キーボード操作を受け付けなくする。ただし「leave me alone」と入力すると常駐を解除して終了する。
3.EPOC_BADINFO.A(オリジナルファイル名:disowner.sis)実行すると所有者情報を「Some fool owns this」に書き換える。ウェブ上で配布されている。
4.EPOC_FAKE.A(オリジナルファイル名:fakeformat.sis)実行すると,端末のディスクをフォーマットする旨の表示を行う。実際にはフォーマットしない。ウェブ上で配布されている。
5.EPOC_GHOST(オリジナルファイル名:ghost.sis)実行すると「Everyone hate you」との文字列をランダムに表示し続ける。ウェブ上で配布されている。
6.EPOC_LIGHT.A(オリジナルファイル名:lights.sis)実行するとランダムな間隔でバックライトのオンオフを行う。ウェブ上で配布されている。
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