News 2000年8月21日 08:44 PM 更新

インターネットセキュリティシステムズ,セキュリティチェックツール「Online Scanner」を出荷

 インターネットセキュリティシステムズは8月21日,一般ユーザーのPCのセキュリティ状況を診断するツール「Online Scanner」の出荷を開始した。ユーザーがツールをダウンロードして実行すると,ツールがシステムをスキャンしてセキュリティ状況の「健康診断」を行い,不正アクセスやウイルス汚染などの危険度をレポートしてくれるという。

 Online ScannerはActiveXを利用したソフトで,Windows 95/98/NT 4.0/2000上のInternet Explorer 4.0以降で動作する。ファイルサイズは約300Kバイト。ツールをダウンロードして実行すると,ユーザーのシステムを自動的にスキャンし,アンチウイルスソフトの有無やブラウザの設定など約60項目をチェックする。各項目の危険度は高/中/低の3段階で評価され,診断結果と問題点の修復手順をブラウザ上で表示する。

 現在のバージョンは2.0。年間4回のバージョンアップを予定し,2000年9月までに公開予定のバージョン2.1ではNetscape Navigator 4.x以降にも対応させる。またセキュリティ問題の自動修復機能を持ったバージョン3.0を年内に公開するという。

 ツールは同社がユーザーに直接配布するのではなく,オンラインバンキングを手がける金融機関や,ECサイト,ISP,ポータルサイトなどに販売し,購入した企業が自社サイトで顧客ユーザーに配布する形をとる。企業はセキュリティ問題に不安を抱えているユーザーに対し,付加価値としてセキュリティ検査を提供することができる上,サービス全体の信頼度を高めることにもつながるという。海外では米NBCやブラジル銀行のサイトで採用実績がある。

 価格はオープンで,販売は代理店を通じて行われる。目安としては,1万ユーザー用が2000万円,100万ユーザー用が3億5000万円程度になるという。同社では,常時接続時代の到来を前に,一般ユーザーのセキュリティ問題への関心が高まっていると見ており,2000年の販売目標は5億円,2001年は20億円を目指している。

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[小林伸也, ITmedia]

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