News 2000年8月22日 10:22 PM 更新

オリンパス,400万画素CCD搭載の一眼レフデジタルカメラを発表

オリンパス光学工業は,400万画素CCDを搭載したデジタルカメラのハイエンドモデルを発表。SXGAで毎秒15コマの連写が可能な機種も同時発表した。

 オリンパス光学工業は8月22日,デジタルカメラの新製品を発表した。ラインアップは,400万画素CCDを搭載した一眼レフタイプのフラッグシップモデル「CAMEDIA E-10」と,151万画素CCD搭載で毎秒15コマの高速連写が可能な「CAMEDIA E-100RS」の2機種。同時に,Lサイズ対応の小型昇華型熱転写プリンタ「CAMEDIA P−200」も発表した。

CAMEDIA E-10

 E-10は,コンシューマー向けデジタルカメラとしては初めて400万画素CCDを搭載。サイズは2/3インチで,原色フィルターを採用した。搭載レンズは焦点距離9〜36ミリ(35ミリ換算で35〜140ミリ相当)の4倍ズームで,開放F値がF2〜2.4の大口径タイプ。レンズ前群と後群にHILD(高屈折率低分散)ガラスレンズを1枚ずつ,後群にED(特殊低分散)ガラスレンズ1枚と非球面2枚を使ったぜいたくな設計で,収差を良好に補正し高い解像度を達成したという。ズーム操作はレンズ鏡胴部分のリングを回転させる手動式で,画角の微妙な調節も可能だ。

 視野率95%の光学式TTLファインダーに加え,可動式でアングルを変えられる1.8インチTFT液晶ディスプレイを背面に装備している。ボディにはアルミダイキャストを採用し,堅牢性を高めた。記録メディアはスマートメディアとコンパクトフラッシュのデュアルスロットだが,マイクロドライブは利用できない。

 ソフト面では,「C-2500L」で好評だった画像処理技術「TruePic処理」を改良して搭載している。同技術は,小さな画像サイズでの撮影でも全画素の情報を活用して画像を出力するもので,なめらかな画像を得ることができるという。また圧縮をかけないRAWデータでの記録に対応し,読み込み用のPhotoShopプラグインを無料配布する予定だ。

 発売は10月中旬を予定し,価格は19万8000円。またほぼ同時期に,E-10に装着可能な4種類のエクステンションレンズ(3/1.45/0.8倍,マクロ)も発売する。

 主な仕様は以下の通り。


背面の液晶ディスプレイは可動式。変わったアングルでの撮影時に威力を発揮しそうだ。

製品名 CAMEDIA E-10
撮像素子 2/3インチ原色インタレース400万画素CCD(有効画素数は約390万画素)
記録画素数 2240×1680/1600×1200/1280×960/1024×768/640×480ピクセル
記録方式 JPEG(DCF)/TIFF/RAW,DPOF対応
レンズ 9〜36ミリ(35ミリ換算で35〜140ミリ相当),F2〜2.4(最小F11),フィルター径62ミリ,マクロ時の最短撮影距離:20センチ
測光方式 デジタルESP/TTL中央重点/スポット
露出制御 プログラム/シャッター優先/絞り優先/マニュアル,露出補正:+/-3EV(1/3ステップ)
シャッタースピード 8〜1/640(マニュアル時),バルブ(30秒まで)
ホワイトバランス TTLフルオート/プリセット7段階/ワンタッチ
感度設定 (ISO)50/100/200/オート
オートフォーカス アクティブ方式とコントラスト検出方式のデュアル
フラッシュ ポップアップ式(ガイドナンバー14),オート/赤目軽減/発光禁止/スローシンクロ/後幕シンクロ
ファインダー TTL一眼レフ(視野率95%,視度調節付き)
液晶ディスプレイ 1.8インチTFT(可動式)
記録メディア スマートメディア(64Mバイト対応)/コンパクトフラッシュ(Type I/II)
外部コネクタ DC入力/USB/ビデオ出力/外部フラッシュ/アクセサリーシュー/リモートケーブル
電源 リチウム電池(CR-3V×2),単3型(ニッケル水素,ニカド,アルカリ)×4/リチウムポリマー充電池
サイズ 128.5(幅)×161(奥行き)×103.5(高さ)ミリ
重さ 1050グラム(本体のみ)
同梱品 8Mバイトスマートメディア,ストラップ,レンズキャップ,レンズフード,ビデオケーブル,リチウム電池パック×2
価格 19万8000円

CAMEDIA E-100RS

 E-100RSは高速連写機能を最優先して開発され,1280×960ピクセル(SXGA)時で毎秒15コマの連写を実現した。搭載CCDは1/2インチの151万画素プログレッシブCCD(原色フィルター),レンズは「C-2100 UltraZoom」と同じ光学式手ぶれ補正機能付きの10倍ズームだ。同レンズのイメージサークルは1/2インチサイズに対応するよう設計されているため,同サイズの200万画素CCDを搭載可能なはずだが,「連写機能を優先するため」(オリンパス)に151万画素タイプを採用したという。

 連写機能を生かすため,最高速1/10000秒の超高速シャッターを搭載。またシャッターボタン半押しで画像記録を開始する「プリキャプチャー機能」により,撮影したい瞬間の後にレリーズしても直前の瞬間を逃さずに記録することが可能だという。また画像書き込みの途中でも,書き込み待ちの画像を破棄して次の撮影を開始できる「書き込みキャンセル機能」も備えた。MotionJPEG形式による動画撮影にも対応し,640×480ピクセル時で毎秒30コマの音声付きムービーを撮影できる。

 ビューファインダーとして0.55インチTFT液晶ディスプレイを搭載し,一眼レフ式の撮影が可能になっている。E-10と同様にスマートメディアとコンパクトフラッシュのデュアルスロットを搭載するが,こちらもマイクロドライブは利用できない。

 発売は10月中旬,価格は16万円。

 主な仕様は以下の通り。

製品名 CAMEDIA E-100RS
撮像素子 1/2インチ原色プログレッシブ151万画素CCD(有効画素数は約145万画素)
記録画素数 1360×1024/1280×960/1024×768/640×480ピクセル
記録方式 JPEG(DCF)/TIFF,DPOF対応
連写 毎秒15/7.5/5/3コマ(TIFFを除く)
動画 MotionJPEG,毎秒30コマ/毎秒15コマ
レンズ 7〜70ミリ(35ミリ換算で38〜380ミリ相当),F2.8〜3.5(最小F8),フィルター径49ミリ,マクロ時の最短撮影距離:10センチ
測光方式 デジタルESP/TTL中央重点/スポット
露出制御 プログラム/シーンプログラム/シャッター優先/絞り優先/マニュアル,露出補正:+/-2EV(1/3ステップ)
シャッタースピード 16〜1/10000(マニュアル時),バルブ(30秒まで)
ホワイトバランス TTLフルオート/プリセット/ワンタッチ
感度設定 (ISO)100/200/400/オート
オートフォーカス TTLコントラスト検出方式
フラッシュ ポップアップ式,オート/赤目軽減/発光禁止/強制発光/スローシンクロ/後幕シンクロ
ファインダー 0.55インチTFT液晶(視度調節付き)
液晶ディスプレイ 1.8インチTFT
記録メディア スマートメディア(64Mバイト対応)/コンパクトフラッシュ(Type I/II)
外部コネクタ DC入力/USB/ビデオ出力/外部フラッシュ/外部マイク/リモートケーブル
電源 リチウム電池(CR-3V×2),単3型(ニッケル水素,ニカド,アルカリ)×4/リチウムポリマー充電池
サイズ 120(幅)×152.5(奥行き)×86(高さ)ミリ
重さ 575グラム(本体のみ)
同梱品 8Mバイトスマートメディア,ストラップ,リモコン,レンズキャップ,ビデオケーブル,リチウム電池パック×2
価格 16万円

CAMEDIA P-200

 P-200はLサイズ対応のポータブルな昇華型熱転写プリンタ。印刷解像度は320dpi,プリント時間は1枚当たり約90秒となっている。スマートメディアとコンパクトフラッシュのスロットを備え,デジタルカメラで撮影した画像をPCレスでプリントすることが可能だ。

 発売は10月下旬,価格は6万3000円。

製品名 CAMEDIA P-200
プリント画素数 1280×960ドット(320×320dpi)
プリント画面サイズ 101.6×76.2ミリ
プリント階調 Y/M/C各色7ビット 128階調,約209.7万色
プリント時間 約90秒/枚
使用可能カード スマートメディア(64Mバイト以下),コンパクトフラッシュ(Type I/II)
インタフェース パラレル
対応OS Windows 95/98
サイズ 121(幅)×153(奥行き)×52(高さ)ミリ
重さ 830グラム(本体のみ)
価格 6万3000円

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[小林伸也, ITmedia]

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