News	2000年8月28日　10:14 PM 更新

同時に複数の検索サイトを利用できるポータル「WAKANO」が日本上陸

　韓国のネット企業Las21の日本法人であるラスエンタープライズは8月28日，「メタ検索エンジン」を使った検索ポータルサイト「WAKANO」を9月1日から本格的に開始すると発表した。同サイトは，1つの検索語を複数のサイトで同時に検索し，結果を編集して表示するもの。同社では，網羅的な検索が可能なポータルサイトとして広告料収入を見込むほか，検索エンジンのライセンス販売も計画している。

　WAKANOはLas21が開発したメタ検索エンジン。多数の検索エンジンから好みのサイトを選んで同時に検索させ，結果を類似した文章ごとに自動的に分類して表示する機能を持っている。例えば「遺伝子」で検索すると，頻出する「遺伝子工学」や「遺伝子情報」，「遺伝子実験」といった項目で自動的に編集して表示してくれる。

　デフォルトで登録されている検索エンジンは，国内ではYahoo！ JAPANやInfoseek JAPAN，gooなど，海外はAltaVistaやGoogleといった主要サイトを網羅しており，検索時にサイトを指定することが可能だ。一度の検索での収集件数や収集条件なども設定できる。このほか，分野別のディレクトリ型サイトガイドや，ユーザーが必要とする検索サイトを独自に登録できる「MY WA」と呼ぶカスタマイズ機能も持っている。

　検索エンジンを「利用」される側の検索サイトとの間で何らかの契約を交わしているわけではないが，「WAKANOは各種検索サイトを紹介するという目的もある。それに，例えばYahoo！全体のページビューから見ればWAKANO自体のページビューは微々たるもの」（同社）と問題はないという立場だ。

　韓国では今年2月にサービスを開始し1日平均100万ページビューの実績があるという。既に米国とドイツでもスタートしている。日本では年内に1日当たり約140万ページビュー，来年には約450万ページビューが目標。売上は広告収入を中心に年内に8000万円，2001年に9億円を見込んでいる。将来的にはWAKANOをベースとしたECネットワークを構築し，手数料収入を事業の柱に据えたい考えだ。

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