News 2000年8月29日 10:43 PM 更新

2004年には3兆円に迫る――国内パッケージソフト市場規模

 IT専門調査会社のIDC Japanは8月28日,国内パッケージソフトウェアの市場規模について発表した。それによると,1999は1兆5000億円だった同市場規模は,2000年に前年比11.9%増の1兆6880億円となり,2004年までには2兆9150億円規模に拡大する見込みだという。

 同市場をOS別に見ると,Windowsが全体の38.6%(金額ベース)を占め,シェアを1999年の33.2%から5%以上伸ばした。金額は6510億円規模になると見られる。その一方で,市場が縮小傾向にあるのが,メインフレーム。2000年には2.4%のマイナス成長になると予測され,IDCでは,「顧客からの信頼性は厚いが,UNIXやWindowsなどのオープン系システムにおされている」と分析する。

 Linuxは,前年比から400%成長して88億円規模になる見込みだが,それでもシェアは依然として0.5%と低い。ただし,サーバOSの出荷本数に限定すると,2000年にはシェアが4.5%に達するという。Linuxのソフトウェア市場が全体では低シェアであることについてIDCでは,「Linux対応のソフトの数がほかのOSに比べて極端に少ない。くわえて,ApacheやSendmailならびにSambaといった主要ソフトがフリーで提供されていることもあり,市場が成長しにくい」と見る。しかしながらIDCでは,Linux市場の今後のプラス要素として,「Webサーバやファイルサーバと連携するDB製品やアプリケーションサーバなどが増えつつある」ことを指摘している。

 またマーケット別では,DBやアプリケーションサーバを含むアプリケーション開発・デプロイメントツールの伸びが大きくなるとしている。

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▼ IDC Japan

[中村琢磨, ITmedia]

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