News 2000年9月1日 09:15 PM 更新

ライブドアが完勝――メディアメトリックスの無料ISP視聴率調査

 昨年11月末にサービスを開始したライブドアは,無料メールサービスや電話代こみこみプランなど,新サービスの拡充に積極的で,7月末時点で会員数が50万人と順調な成長を見せている。またゼロは,視聴率では2位と検討したが,今年7月にサービスを本格稼働したばかりとあって,会員数は8月末で5万3000人と規模はまだ小さく,「年度末に100万会員を目指しているが,出足は鈍い」(ゼロ)という状況だ。

 しかしながら,「インパクトのあるTVCMをサイトで大きく紹介したことが,ユニークユーザーならびに利用ページ数の増加につながった」(メディアメトリックス)というように,ゼロに関心を持つ潜在会員の数は多い。マスターネットからゼロへと社名を変更し,無料ISPへの転身を表明した際,西久保愼一社長は,「利益を出すには200万会員が必要」と述べており(4月5日の記事参照),潜在的な会員をどう取り込んでいくかが,同社の今後の課題となるだろう。なお利用ページ数とは,調査月間にアクセスされた同一ドメイン内のページ数のことで,ゼロは24.6ページ,ライブドアは12.8ページだった。

 現在,ライブドア,ゼロ,Freeserveのほか,ValueNetやFreejpn.comなど,10社程度の無料ISPが存在する。しかしながら,「トップのライブドアですら,(すべてのWebサイトを含む)総合ランキングではベスト100にも入らない」(メディアメトリックス)というのが現状だ。ただ,同社では,「無料ISPは非常に新しい分野で,サービス開始から間もないのによく健闘している。消費者の関心度も高く,注目に値する分野」だと述べ,今後も無料ISPの動向を追跡していく方針だとしている。

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[中村琢磨, ITmedia]

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