News 2000年9月4日 08:25 PM 更新

日本ジャンボーとデジプリ,銀塩写真のデジタル化で提携

 ネット経由の写真プリントサービスを手がけるデジプリと,フィルムDPEラボ大手の日本ジャンボーは9月4日,銀塩写真のデジタル化サービスで提携したと発表した。同時プリント注文時に画像をデジタル化,CD-ROMへの記録やアルバムサイトへアップロードといった形でデジタル写真を提供する。まず2001年1月に都内で試験サービスを開始し,順次サービス地域を拡大。新事業による2002年度の売上は約30億円を見込んでいる。

 新サービスの名称は「フィルムデジタル化サービス」。対象フィルムは35mmとAPSの2種類で,ユーザーが同時プリント注文時にデジタル化サービスを申し込むと,日本ジャンボーのラボで撮影画像をデジタル化して保存する。デジタル化サービスは同時プリント注文時のみの受付となる。

 サービスは,

  • CD-Rへの画像ファイルの書き込み(フィルム1本当たり500円,メディア1枚に5本まで記録可能)
  • デジプリの画像アルバムサイト「デジプリマイアルバム」への画像アップロード(1回200円)
  • マイアルバム保管画像のCD-R書き込み(CD-R1枚当たり700円)
  • マイアルバム保管画像のデジタルプリント(L版1枚38円)
  • 携帯端末用画像生成/保管/ダウンロード(月額200円)

を予定している。フィルムは日本ジャンボーの取次店やコンビニエンスストアで受け付け,同社ラボでDPEと同時にフィルムをスキャン。CD-Rへの書き込みは日本ジャンボーが行い,ネットでの画像管理はデジプリが担当する。料金については,「先行他社よりも低く設定しており,競争力は十分ある」(日本ジャンボー)。

 デジタル化された画像のサイズは1536×1024ピクセル(JPEG)で,「Lサイズのプリントなら十分な大きさ。これ以上になるとファイルサイズの大きさからネット上での利用が難しくなる」(同社)としている。

 サービスはまず来年1月,日本ジャンボー羽田事業所が取り扱う都内約7000店と,デジプリ会員の約9万人を対象に試験サービスとして開始。先着5万人への無料サービスといったキャンペーンを行い,同年6月までの期間中に約2億円の売上を見込む。同年7月には関東と中部,近畿に範囲を広げ,2002年4月に関東以西の全事業所,取次店5万6400店に拡大する方針だ。

 日本ジャンボーは年間1200万本のフィルム同時プリントを受注しており,独立系ラボとしては国内最大手。だがデジタルカメラの売上急増など,写真の急速なデジタル化に押されて「ここ数年受注本数は伸び悩んでいる」(同社)のが現状。デジタル画像のプリントサービスで先行するデジプリと手を組むことで,今後成長が見込まれるデジタル画像サービスと,根強い需要があるアナログプリントサービスをつなぐ新サービスでユーザーニーズに応えていく考えだ。

関連リンク
▼ 日本ジャンボー
▼ デジプリ

[小林伸也, ITmedia]

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