News：2000年のVAIOはネットワークサービスで“つながる”

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2000年9月8日　10:01 PM 更新

2000年のVAIOはネットワークサービスで“つながる”

ソニーは，「VAIO EXPO 2000」前日のプレスセッションでバイオのコンセプト「つながる」を具現化した2つのネットワークサービスを紹介した。

　ソニーは，明日9月9日に開催するプライベートショウ「VAIO EXPO 2000」に先立ち，プレスセッションを行った。会場には，秋・冬商戦に向けた新製品（別記事1，2を参照）およびコンセプト商品（別記事3を参照）が多数出展されたほか，セッションでは新しいネットワークサービスも紹介された。VAIO EXPO 2000は，品川インターシティのホール棟1階で10日（日曜日）まで開催される。

成功の秘密は「思想の差」

　プレスセッションで冒頭の挨拶に立ったのは，パーソナルITネットワークカンパニーのプレジデント＆COO，安藤国威氏。安藤氏は，バイオシリーズの成功について触れ，「最近，どこが（ほかのメーカーと）違うのかとよく尋ねられるが，それは思想の差だ」とした。開発スピードの速いPCの世界では，優れたハードウェアを出しても数カ月後には他社が追いつく。しかし安藤氏は「生産性向上のためにつくられた（他社の）PCに対して，（ソニーの）楽しめる，クリエイティブなPCを目指す姿勢の違いが，3年経って明確に現れてきた」と言う。ソニーが持つ多彩なオリジナルアプリケーション群や「ImageStation」（後述）のようなサービス，新コンセプトの製品群に，それが現れているというわけだ。確かに，これまでも「バイオノート505」に似た薄いサブノートや，「バイオC1」のようにデジタルカメラを搭載したノートPCも多く存在したが，大きな成功は収められなかった。「色や形だけを真似してもだめだ」（安藤氏）。かなり手厳しい。

ネットワークサービスで「つながる」

　続いて壇上に上がったのは，インフォメーションテクノロジーカンパニープレジデントの木村敬治氏。新しいデスクトップPC「バイオLX」や，Crusoeを搭載して注目を集めた「バイオC1」とともに，バイオのコンセプト「つながる」を具現化した2つのネットワークサービスを紹介した。

　「これまでは，i.LINKやメモリースティックなど機器をつなげる提案をしていたが，2000年はインターネット上のサービスやアプリケーションをつなげることで，新しいデジタルエンターテイメントを作り出す」（木村氏）。

　ソニーは，9月9日にPalm OS搭載機「CLIE」を発売する予定だが，これに先だち，1日にはCLIE向けのコンテンツサイト「CLIE Plaza！」を開設した。CLIE Plaza！には，動画コンテンツを集めた「gMedia Salon」やジョグダイヤル対応のオンライン漫画を提供する「Comic Time Cafe」などがある。なお，木村氏によると，「ジョグダイヤルに対応するPalm OS用アプリケーションは既に10本を超えた」という。

　もう1つのサービスは，デジタルイメージを使ったコミュニティサイト「ImageStation」だ。既に米国では提供されているサービスだが，日本でも9月15日にサイトがオープンする。ImageStationでは，ユーザーが保有している動画や静止画のデータをPCからアップロードし，Webサーバにアルバムとして保存できる。保存したイメージは，友人に送付したり，Webアルバムとして公開したりといったことが可能だ。

　同様のサービスは，既にカメラ／フィルムメーカーなどが展開しているが，ImageStationのウリは操作の簡便さ。サイト上にある専用のアイコンに画像データを置くだけでアップロードが完了する。また，ソニーの映像管理ソフト「Picture Gear Ver.5.0」とキャプチャーソフト「Smart Capture Ver.4.0」では，アプリケーションからImageStationサーバの指定領域に直接接続することが可能になっているため，より簡単な操作でアップロードできるという。

　また，ImageStationは，動画に対応している点も特徴だ。ファイルをアップロードすると，サーバ側で自動的にReal Video形式に変換するため，RealPlayer搭載パソコンなら機種を問わず，再生することができる。

　ImageStationのサービスは，基本的に無料。今後，サーバ内に保存した画像のプリントサービスなどを展開する予定であり，こちらは有料になる見込みだ。

関連リンク
CLIE Plaza！
ImageStation

[芹澤隆徳， ITmedia]

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