| News | 2000年9月13日 05:55 PM 更新 |
音楽業界に特化したASPモデルの「Music Network」が登場
音楽ビジネスに特化したマーケティングコンサルティング会社のイメージクエストインタラクティブ（IQI）は9月13日，音楽業界向けASP事業「Music Network」を来春より開始すると発表した。
Music Networkは，著作権保護機能を含む楽曲ダウンロードシステムや，オンライン販売システム，ならびに認証・課金システムなどをASP形式で包括的に提供するサービス。くわえて，会員管理やユーザーの行動分析といったマーケティングサービスも用意している。バックエンドのシステムは，同社に資本参加しているマイクロソフトと共同で構築する。IQIでは，独自でシステムを構築する資金のない中小の音楽プロダクションならびにレコード会社や，個人アーティスト向けにこのサービスを提供する計画だ。なお，料金体系については現在検討中だという。
IQIの森脇信治社長は，「音楽業界では，消費者のニーズが多様化する一方で，大手レコード会社がプロモーションを行うのは収益性の高い大物アーティストに偏っている」と述べ，リスナーの需要と，レコード会社側の供給体制のバランスが崩れていると指摘する。「あらゆるアーティストが参加できるMusic Networkは，新人の発掘にも役立つ。このサービスを利用することで，アーティストやプロダクションはプロモーションのためのコストや時間を削減し，楽曲の制作に専念することが可能になる」（同社長）
音楽業界のIT化を支援
ソニー・ミュージックエンタテインメントやエイベックスは，既にインターネット上で楽曲の配信サービスを展開。また，今年4月には大手レコード会社12社が音楽配信サービスのプラットフォームを提供する「レーベルゲート」という新会社を設立（4月6日の記事参照）するなど，音楽業界ではネットビジネスの動きが活発化しいてる。
しかしながら，森脇社長は，「音楽業界はオールドエコノミー。レコード会社のほとんどはネットへの移行が遅れている。われわれの役目は，音楽配信やECのアウトソーシングだけではなく，音楽業界のIT化を支援すること」と強調する。
なおIQIでは，Music Networkの提供に先立ち，9月15日より総合音楽情報サイトの「music axess」を本格的に立ち上げる。同サイトでは，角川書店の子会社である「ミュージック・キャラクション」で販売されているアーティストグッズのほか，楽曲の有料配信などを行う予定だ。
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