News 2000年9月21日 09:09 PM 更新

日本IBM,認識エラーを減らした「ViaVoice 8」を発表

日本IBMは,音声認識ソフト「ViaVoice」の最新バージョンを発表した。音声認識率が向上しているほか,利用開始時の音声登録作業を最短1分に短縮したという。

 日本アイ・ビー・エムは9月21日,音声認識ソフトの最新版「ViaVoice for Windows,Version 8 日本語版」(ViaVoice 8)を発表した。新バージョンでは認識率を向上させたほか,使用前にユーザーの声の特徴を覚えさせる「エンロール」にかかる時間を最短で1分にまで短縮するなどの改良が加えられた。発売は11月2日。

 ViaVoice 8では,音声認識エンジンを強化した上,音声認識用の基本辞書の語彙数を約10万語に拡張。そのため,音声での文章入力(ディクテーション機能)利用時のエラー率が,従来製品と比べて約20%低下しているという。また口語調での音声入力が強化されている。

 エンロール時間を短縮できる「クイックエンロール機能」を追加したことで,従来は10〜20分は必要だったエンロール時間を約1分間にまで縮めているが,それでも声の特徴を十分な精度で登録できるようになったという。通常のエンロールを行うことで,さらに精度を高めることもできる。またエンロール終了後,HDDにデータを登録する作業にかかる時間を,従来の半分の約5分に短縮している。

 さらに,音声辞書への単語登録を簡単にした「My Dictionary ナビ」を搭載した。これは,Wordや一太郎,Outlookといったソフトで作成した文書やメールを読み込み,文章の中から辞書にない単語を抽出して一括登録してくれる機能だ。手作業で1つ1つ登録していた従来製品に比べ,半分以下の時間で登録作業が済むという。

 対応OSはWindows 95/98/Me/NT 4.0/2000。Macintosh版は2001年前半にリリース予定としている。製品は,全機能を利用できる「Pro」と,音声によるコマンド入力機能を省いた「Standard」の2種類が販売される。価格は,Pro(USBマイク付き)が1万8000円,Standard(マイク付き)が9800円。また,USBマイクのみが7600円,Proのマイクなしバージョンアップ版が1万2000円で用意される。

 このほか,医療向けに専門用語を収録した「ViaVoice 医療辞書」を2001年上半期に発売する予定。価格は3万円。

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