News 2000年9月22日 10:01 PM 更新

「Windows Me」日本語版が発売,国内でも地味な滑り出し

新OS「Windows Me」が発売された。恒例の深夜販売は行われず,一部量販店で比較的地味な店頭イベントが行われた程度。購入者も殺到するまでには至っていない。

 マイクロソフトの新OS「Windows Millenium Edition 日本語版」(Windows Me)の「期間限定特別パッケージ」が9月22日午後4時,全国で一斉に発売された。大手PC量販店の店頭では抽選会などのイベントが開かれ,新OSの発売を祝った。だが,MeがWindows 98のマイナーアップグレードにとどまっていることもあってか,ユーザーの出足はそこそこ。まずは静かな滑り出しとなった。


店頭に積まれたWindows Me 期間限定特別パッケージ

 Windows Me「通常版」の正式発売日は9月23日だが,アップグレードユーザー向け特別パッケージがその前日に先行発売された。これまでマイクロソフトの新OS発売時には,発売日の午前零時に店頭で販売を開始する“深夜販売”が慣例となっていた。だが今回は「深夜販売ではユーザーや販売店に迷惑がかかる」(マイクロソフト)として,金曜日の午後4時という“常識的”な時間帯での発売となった。なお,OEM向け販売は9月15日に開始されており,PCパーツ店などではHDDなど主要パーツとセットで入手できていた。

 新OSの発売時にはお祭り騒ぎとなるのが通例の東京・秋葉原。だが今回は発売時刻が夕方4時と半端なこともあり,「どうもカウントダウンにはなじまない」(ある量販店)と各店とも対応に苦慮していた。

 カウントダウンイベントを実施したソフマップソフマップ秋葉原1号店。午後4時前に集まったMe目当てのユーザーは,予約ユーザーと当日購入組を合わせて50人程度。午後4時の10秒前からカウントダウンが始まり,発売時刻きっかりにくす玉が割られ,同時に販売が開始された。購入した20代の男性会社員は「マイナーアップグレードとは聞いているけど,細かい部分の改良で安定性は増しているのでは? それに何よりも新しいOSだし」と話していた。


発売を前にMeのパッケージが用意されるソフマップ店頭。後ろの列はちょっとさみしい


午後4時と同時にくす玉が割られ,Me発売を祝った。カウントダウンはソフマップ大阪7号店でも実施した

 ラオックス ザ・コンピュータ館でもカウントダウンを実施。さらに購入者に2000円札が当たる抽選も行われた。このほかの量販店でも,店頭に特設カウンターを設けてパッケージを山積みにし,店員が新OSの発売を絶叫アナウンスする光景が見られ,それなりの活気を見せていた。ちなみに特別限定パッケージの価格はオープン。実売価格は軒並み5680円前後だった。


ラオックス ザ・コンピュータ館では,Me購入者にその場で2000円札をキャッシュバックする抽選を実施。ソフトを割り引き販売するタイムセールも実施する

 とはいえ各店とも行列ができるほどではなく,一部の店舗を除けば購入者はまばら。それでも「思ったよりはお客が多い。この勢いが年末につながれば」(ある量販店)と早くもボーナス商戦に期待する声も。その一方で,「2週間前の某アダルトゲーム発売時はもっと盛り上がっていた。秋葉原の客足は,ユーザーの期待を正直に反映するからね」(PCショップ関係者)という意見もあった。

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[小林伸也, ITmedia]

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