News 2000年10月4日 08:59 PM 更新

ソーテック,ケンウッドのコンポをベースにしたPC「AFiNA AV」

ソーテックは,家電ライクな使い勝手を目指したPCの新ラインアップ「AFiNA」を発表。ケンウッドが開発に協力した「AFiNA AV」は注目を集めそうだ。

ケンウッドと共同開発した「AFiNA AV」。コンポのようなきょう体が目を引く

 ソーテックは10月4日,「家電のように使いこなせるPC」というコンセプトのもとに製品化を行ったPCの新ラインアップ「AFiNA」(アフィーナ)を発表。第1弾として,ケンウッドと共同開発したAV型PC「AFiNA AV」,ならびに家庭内モバイルを提案する「AFiNA Style」という2つの製品が登場した。

スタイリッシュなデザイン

 ソーテックは今年6月,売れ行き好調なAV指向の製品ラインアップを強化すべく,ケンウッドと提携(6月21日の記事参照)。AFiNA AVは,その最初の成果となる製品だ。ソーテックの大辺創一社長によれば,新ブランドのAFiNAは,「親しみやすい」という意味のAffinityにちなんで名付けたという。


マイクロコンポ「AVINO」をベースにしたFMチューナー/CDプレーヤー一体型ユニット(左)とオプションのMDユニット
 AFiNA AVは,TVチューナー内蔵PC,FMチューナー/CDプレーヤ一体型ユニット,2ウェイスピーカーシステム,ならびにCRTディスプレイから構成。オプションとしてMDプレーヤーユニット(2万9800円)も用意されている。各ユニットはUSB経由で接続され,PC上から専用ソフト「GEOBIT/SOUND by KENWOOD」を使ってコントロールすることが可能だ。そのほか,TV再生やDV編集ソフトとして,ソーテックが独自開発した「Tideo」も搭載されている。

 AV機器のようなスタイリッシュなデザインも目を引く。というのも,AFiNA AVは,ケンウッドのマイクロコンポ「AVINO」をベースにデザインしたものだから当然だ。ケンウッドの酒井田格社長は,「今までのPCにはない,感性に訴えるデザインだ」と自信を見せる。さらに,写真のように縦置きだけでなく,横にして3段重ねにレイアウトすることも可能だという。

 AVユニットとバランスをとるため,PC本体もかなりコンパクトになっている。「ここまで小さくするのには苦労の連続だった」と大辺社長が言うように,背面にはインタフェース類がびっしり。CPUの冷却ファンは,結局中に入らなかった。「内部にほとんどすきまがないが,熱対策はばっちり。Pentium III/1GHzを載せることもできる」(大辺社長)


背面はインタフェース類でいっぱい。全部使うと混乱しそうだ

 AFiNA AVのラインアップには,Celeron/700MHzとDVD-ROMドライブを搭載する「AFiNA AV AFM270D1」,Pentium III/800MHzとCD-R/RWを備える「AFiNA AV AFM380R1」,ならびにPentium III/866MHzとDVD-ROM+CD-R/RWのコンボドライブを搭載する最上位モデル「AFiNA AV AFM386C1」の3機種がある。

 価格は,AFM270D1が16万8000円,AFM380R1が19万8000円,AFM380R1が22万8000円。いずれも10月4日より電話/インターネットを通じて受注を開始,出荷は11月上旬の予定だ。

 主な仕様は以下の通り。

製品名 AFiNA AV(PC本体部分)
モデル名 AFM270D1 AFM380R1 AFM386C1
CPU Celeron/700MHz Pentium III/800MHz Pentium III/866MHz
メモリ 64Mバイト(最大256Mバイト)
HDD 30Gバイト 40Gバイト 60Gバイト
ドライブ 最大12倍速DVD-ROM 8/4/32倍速CD-R/RWドライブ 最大4倍速DVD-ROM+4/4/24倍速CD-R/RWコンボドライブ
モデム 56Kbps
ネットワーク 10BASE-T/100BASE-TX
ディスプレイ 15型平面CRT 17型平面CRT
本体サイズ 226(幅)×100(高さ)×270(奥行き)ミリ
重量 約6キロ
OS Windows Me
価格 16万8000円 19万8000円 22万8000円

女性向けのAFiNA Stlye


クッションのような雰囲気。初心者向けだが,USB×4,IEEE 1394×1,S映像出力端子とインタフェースは充実
 AFiNAのもう1つのラインアップである「AFiNA Stlye」は,キーボードを収容可能な液晶ディスプレイ一体型PC。主に女性ユーザーをターゲットにしており,丸みを帯びた可愛らしいデザインを採用しているのが特徴だ。TV/FMチューナーを内蔵し,EPG(電子番組表)を利用した番組予約録画が可能なほか,PCの電源がオフでもCDを再生することができる。ボディカラーには,「ミレニアムブルー」「パールホワイトブルー」「パールホワイトピンク」の3種類がある。10月4日より電話/インターネットによる受注をスタート,11月末より出荷を開始する。価格は13万8000円。

 CPUには,Celeron/700MHzを搭載。ディスプレイは12.1型TFT液晶だ。また,AFiNA Stlyeの背面には,持ち運びに便利なように取っ手が付いており,ソーテックでは,「家の中のあらゆる場所で使えるライフPC」と主張するが,女性にとって約4.5キロは少々重い。なお,AFiNA Stlyeはケンウッドとの提携は関与しておらず,ソーテックが独自開発したものだ。

 主な仕様は以下の通り。

製品名 AFiNA Stlye
CPU Celeron/700MHz
メモリ 64Mバイト(最大256Mバイト)
HDD 30Gバイト
ドライブ 最大24倍速CD-ROM
モデム 56Kbps
ネットワーク 10BASE-T/100BASE-TX
ディスプレイ 12.1型TFT液晶(1024×768ピクセル)
本体サイズ 324(幅)×237(高さ)×139(奥行き)ミリ
重量 約4.5キロ

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[中村琢磨, ITmedia]

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