News | 2000年10月13日 06:31 PM 更新 |
シャープは10月13日,マイクロソフトのWindows CE最新版「Windows Powered Handheld PC 2000」を搭載した「テリオス」の新製品2機種を発表した。ハードウェアの仕様や本体デザインなどは従来機種とほぼ同じだが,自然文でのネット検索を可能にするナビゲーションソフトや,iモード対応ホームページ作成ソフトなど,同社のオリジナルソフトを新たに搭載している。
「HC-AJ3」は,800×600ピクセル(6万5536色)表示の8.4型TFT液晶を搭載した薄型タイプ。昨年11月に発売された「HC-AJ2」の後継機種となる。メール受信やMP3の再生が行える液晶リモコン付きヘッドフォンが付属するなど,全体の仕様にほとんど変更はない。
従来機種と大きく異なるのは搭載ソフトだ。まず「電子書籍リーダー」では,テキストだけでなく漫画も表示できるのが特徴。シャープは「CEATEC 2000」で,「Teliosでマンガ!」サービスを11月に開始すると明らかにしていた(10月6日の記事参照)。付属CD-ROMにはあしべゆうほ「悪魔の花嫁」や水島新司「ドカベン」といった漫画や江戸川乱歩の小説といったサンプルコンテンツが収録されている。ただし試読できるのは冒頭部分のみで,ネット経由でライセンスを購入すれば全体を読むことができる。
またインターネット検索ソフト「インターネットナビ」では,「おいしいラーメン屋さんは?」などと検索対象を自然文で入力すれば,主要検索エンジンを利用して目的のサイトを探し出してくれるという。さらに,同社の「シャープスペースタウン」での地図検索(有料)に対応した「モバイルマップ 2.0」,テンプレートにテキストを入力することでiモード用Webページが作成できるソフトも搭載した。このほか,「PostPet for Windows CE」,「ATOK Pocket」などが付属する。
発売は11月14日。価格はオープンで,店頭での実売価格は12万円前後。
「HC-VJ2」は,今年3月に発売された「HC-VJ1」の後継機種。7.1型のワイドTFT液晶ディプレイ,ディスプレイのヒンジ部に搭載された35万画素CMOSデジタルカメラ,キーボードを裏返してタブレットスタイルで利用できる機構など,OS以外の基本仕様は変わらない。
搭載ソフトはHC-AJ3とほぼ同じだが,液晶パネルのサイズが異なるため,電子書籍リーダーはHC-VJ2では利用できない。モバイルマップ 2.0では,デジタルカメラで撮影した静止画と動画を地図に貼り付けることができるようになっている。
発売は11月27日。価格はオープンで,実売予想価格は13万円前後。
両機種の主な仕様は以下の通り。
製品名 | HC-AJ3 | HC-VJ2 |
CPU | MIPS系RISCプロセッサ | |
メモリ | 32Mバイト | |
ディスプレイ | 8.4型TFT(SVGA,6万5536色) | タッチパネル式7.1型TFT(800×480ピクセル,6万5536色) |
キーピッチ | 15ミリ | |
モデム | 56Kbps | |
デジタルカメラ | なし | 35万画素CMOS |
インタフェース | デジタル携帯電話&PHS,イヤホン端子,シリアル,IrDA,USB | |
カードスロット | PCカードType II×1,コンパクトフラッシュType II×1 | |
バッテリー | 専用リチウムイオンバッテリー(非通信時で約10時間持続) | |
サイズ | 213(幅)×192(奥行き)×24.2(厚さ)ミリ | 213(幅)×140(奥行き)×31.8(厚さ)ミリ |
重量 | 約810グラム | 約860グラム |
価格 | オープン |
なお,両機種は「WORLD PC EXPO」(10月17〜21日,東京ビッグサイト)に出展される。
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