News 2000年10月19日 08:16 PM 更新

NTTドコモ立川社長,今後10年の成長戦略を語る

WORLD PC フォーラムの基調講演に登場したNTTドコモの立川社長は,今後の事業戦略として,マシンコミュニケーション分野を強化すると述べた。

 東京ビッグサイトで開催中の「WORLD PC EXPO PC フォーラム 2000」で10月19日,NTTドコモの立川敬二社長が「モバイル・フロンティアへの挑戦」と題して基調講演を行った。NTTドコモは,2010年までに高度なモバイルマルチメディア環境を構築するという「MAGIC」プロジェクトを推進。立川社長は講演の中で,そのMAGICの実現に向けたNTTドコモの取り組みを解説した。

 立川社長は,携帯電話市場の現状について「人口普及率は50%に達し,携帯電話加入者は飽和状態に近付いている」と指摘。今後はデータ通信分野での利用が中心になっていくと述べた。NTTドコモは来年5月より,WCDMAと呼ばれる広帯域データ通信に対応した次世代携帯電話サービスを開始する予定。立川社長は「2005年には,データ通信のトラフィックが音声のトラフィックを超えるだろう。既にPHSは,トラフィックの6割がデータ通信によるものとなっている。ドコモの成長戦略は音声から非音声への転換にある」と強調した。

 ただ,立川社長が言う「非音声への転換」とは,単に携帯電話でのデータ通信だけを意味するものではない。次世代携帯電話サービスは,NTTドコモにとって重要なビジネスとなるものだが,立川社長は「人口が減少傾向にあり,加入者の爆発的な増加が期待できない中,新たなビジネスを開拓する必要がある。海外への事業展開はその1つだが,マシンコミュニケーション分野も重要になっていく」と話す。

 「電子メールや音声通信は,人間同士のコミュニケーション。音楽配信やiモードは人間とマシンのコミュニケーション。今後,大きな成長が見込めるのは,機械と機械のコミュニケーションだ。人口とは異なり,通信機器を装着可能な機械には制限がない」(立川社長)

 NTTドコモは,今年7月,通信機器を備えた自動販売機や荷物配送などをオンラインで管理する新会社「ドコモ・マシンコミュニケーションズ」を設立(7月7日の記事参照)するなど,同分野への取り組みを開始している。さらに立川社長は,マシンコミュニケーション分野のビジョンとして,自動車の事故発生通知システムを挙げる。「こうしたシステムは,既に一部で開発が進められている。例えば,通信機器を装着した自動車が事故を起こすと,警察や保険会社に自動的に状況が伝わるようになる」

 「2010年には,自動販売機や自動車だけでなく,家庭で飼っている犬や猫も移動通信の需要母体となり,動くものすべてに通信機器が取り付けられる。それが,MAGICが目指すものだ」(立川社長)

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[中村琢磨, ITmedia]

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