News | 2000年11月1日 11:59 PM 更新 |
紀伊國屋書店と米Microsoftは11月1日,電子書籍分野における提携を発表した。紀伊國屋のオンラインショップ「BookWeb」にMicrosoftのDAS(Digital Asset Server)を導入,来春にもBookWeb上に「eBook店舗」を構築する。まず英語版の電子書籍から扱い,2001年中頃には日本語書籍の販売も開始する予定だ。ユーザーは,「Microsoft Reader」をインストールしたPCやPDA,専用端末などで購入した書籍を読むことができるようになる。
1996年10月に開設されたBookWebは,現在約17万人の会員を抱える国内でも有数の書籍販売サイト。月商は約2億円に上る。紀伊國屋書店の高井省吾副社長は,「eBook店舗開設後も,ユーザーは現在と同様のインタフェースで国内外のeBookを購入できるようになる。また,将来的には店頭にキオスク端末を置き,タイトルを販売することも検討中だ」と話している。
Microsoftは,米国でSimon & Schuster,Time Warnerといったコンテンツホルダー,ならびにBarnesandnoble.comなどの書店と提携を発表(8月8日の記事を参照)しており,今回の紀伊國屋とのアライアンスも同様の動きとみていい。ただし,異なるのは日本語対応のMicrosoft Readerがまだリリースされていないこと。同席した米Microsoftバイスプレジデントの古川享氏もその点に触れ,「今後,書籍やコンテンツ,流通のあり方を検討していく」(古川氏)ための発表であることを強調した。
なお,日本語版のReaderに関しては,「2001年半ばまでにWindows PC向けには無償ダウンロードが可能になる。ただし,Pocket PC版の配布日程は決まっていない」(米Microsoft,eBookビジネスマネジャーの源河ジョン氏)としている。
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発表会場で披露された専用端末のリファレンスモデル |
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